通販サイトで購入したものと全く違う商品が届いた？！～インターネット通販の代引配達に係るトラブルが増加しています。～

消費者注意情報

令和3年12月27日

相談事例 1

大手通販サイトで、欲しかった腕時計が市価より3割以上も安く売っていたので注文した。クレジットカード払いで申し込んだが、翌日販売会社から「カード払いの注文はキャンセルする」というメールが入り、その直後に「代引き配達なら注文を受ける」とメールが来た。怪しいと思い返事を保留していたら、本日、「腕時計」と書かれた商品が代引き配達で届いた。仕方なく代金を支払い、箱を開けたら、全く違うブランドのものだった。返品しようと通販サイトの手順に沿って返品手続きを申し出たが、通販サイトから販売会社と連絡がつかないため対応できないと連絡がきた。(50歳代男性)

相談事例 2

大手通販サイトで実施していたセールで、ブランドのダウンコートが安かったので購入した。代金の3万円は当該サイトの電子ギフトを使って支払った。数日後、出品している販売会社から「電子ギフトが利用できないので代引き配達に変えてほしい」とメールがあったので了承し、電子ギフトが通販サイトから戻ってきたのを確認した。1か月後、代引配達で商品が届き、開けてみると全く違うものが入っていた。返品したいがどうしたらよいか。(40歳代女性)

ココに注意！…東京都消費生活総合センターからのアドバイス

代引配達によるトラブルが増加しています。
2020年以降、新型コロナ感染症による外出自粛などの影響でインターネット通販の利用が拡大しています。それに伴い、都内の消費生活センターへのインターネット通販に関する苦情が激増しています。中でも、発注時は代引き配達とは別の決済方法で頼んだのに代引きへの変更を依頼され、代金と引き換えに受け取った商品が偽ブランド商品や全く違う商品だったという相談が増加傾向にあります。
一度支払った代金を取り戻すことは困難です。
事例と同様の相談では、販売会社には連絡が取れず、代金を支払った配送事業者に連絡しても返金対応はできないと言われるケースが多くなっています。中には、大手通販サイトのルールに沿って返金手続きを申請したが、通販サイトからも販売会社と連絡が取れないため返金ができないと言われたケースもあります。一度支払ってしまうと、代金が返金されるケースはまれです。
インターネット通販で商品・サービスを契約するときはここに注意！！
大手通販サイト（プラットフォーム）に出品している販売会社だからと安心していたという声もあるようですが、大手通販サイトを介していても多様なトラブルが発生しています。インターネット通販でのトラブルを避けるために、以下のことに留意してください。

・購入時の決済方法が、事前の振り込みと代引き配達だけになっている場合は注意が必要です。商品等を確認した後支払うことができるクレジットカード決済や受取後の振込みなど、消費者にとって安全な方法が選択できるものを選びましょう。

・キャンセルしたはずのものや、支払方法を代引き配達に変更してほしいとの連絡の後に商品が届くようなケースは注意が必要です。荷物の伝票に発送元販売会社がきちんと記載されているか確認し、記載されていれば電話して確認、記載されていない場合は受取りを保留しましょう。

・サイト内に事業者の代表者（運営者）氏名や住所、電話番号が記載されていなかったり、日本語の表現が不自然だったりする場合は、海外の事業者の運営するサイトや、詐欺サイトの可能性が高いので、注意してください。

・高級ブランド品を正規販売店の販売価格よりも極端に安く表示しているサイトは、模倣品を取り扱っている可能性が高いので注意しましょう。

・インターネット通販を利用する場合は、サイトの信用だけで判断せず、販売会社（出品者）が誰であるかを確認し、購入時に返品や解約の条件を確認したうえで申し込むなど慎重な対応が必要です。
困ったときは、消費生活センターに相談を！
通信販売でトラブルが起きたり、事業者の対応に不審な点があったりする場合には、最寄りの消費生活センターにご相談ください。