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トップページ > 相談したい > 東京都消費者被害救済委員会 > 日本語教育サービスの中途解約に係る紛争

更新日:2021年9月22日

「日本語教育サービスの中途解約に係る紛争」の審議の経過及び結果について
~東京都消費者被害救済委員会 報告~

令和2年10月20日
生活文化局

 都内の消費生活センターには、教育サービス契約を中途解約したが返金されないといった外国人留学生からの相談が寄せられています。未受講分の返金について消費者保護の規定の適用に関する考え方を整理して、今後、同種・類似紛争の解決に役立てるため、都は、東京都消費者被害救済委員会(会長 村千鶴子 弁護士・東京経済大学現代法学部教授)に標記紛争の解決を付託していました。本日、同委員会からあっせん・調停手続に至らなかったが、本件に係る法的問題点について審議しとりまとめた旨、知事に報告がありましたので、お知らせします。

申立人の主張の概要と審議の経過及び結果

申立人の主張の概要

国人留学生である申立人(20歳代女性)は、日本の大学院進学を希望しており、来日して日本語を学ぶため、日本語教育サービス事業者である相手方が提供する進学1年9か月コース(平成30年7月入学)に申し込んだ。学費は、相手方の請求により、平成30年5月に最初の1年分を、令和元年5月に残りの9か月分を支払った。支払期限等が記載された学費納付依頼書以外に、契約書などはもらっていない。
和元年8月上旬に、9月下旬から希望の大学院に入学できることが決まったことを理由に、相手方に9月末での退学と10月以降の授業料の返金を申し出たが、相手方からは、ルールにより一切返金できないと言われた。授業を受けていないので、中途退学後の令和元年10月から翌年3月までの学費を返金してほしい。                

審議の経過及び結果~裁判所における手続に移行~

員会では当事者双方から資料の提出を受け聴取を行い、解決案を提示することとしていたが、審議の中途で相手方代理人弁護士から、消費者被害救済委員会ではなく、裁判所において本件の適正な解決を図るとの申し出があり、相手方から、今後の資料提供及び聴取への協力が得られないこととなった。
件について、最終的な解決案を示すための審議に足る調査が難しいため、解決処理の手続を終了することとしたが、本件が付託された趣旨に鑑み、本件で考え得る法的問題点について審議し、基本的な考え方を示すこととした。                

【本件で考え得る法的問題点】

  • 本件の教育サービスは、特定商取引法の規制対象となっている「語学の教授」に該当し、同法に基づき中途解約による返金を求められるのではないか。
  • 相手方は、納付後の学費は一切返金しないとしているが、消費者の利益を一方的に害する条項を無効とする、消費者契約法の趣旨に反するのではないか。
   

消費者へのアドバイス

  • 教育機関に限らず、契約トラブルや中途解約などについて納得できない取り扱いに直面した場合、早めに最寄りの消費生活センターに相談しましょう。東京都消費生活総合センターの場合、外国語(英語・中国語・韓国語)による相談も対応しています。
  • トラブルにならないよう、契約時には契約内容をしっかり確認し、契約書など書面の交付を求めましょう。

今後の東京都の対応 

  • 都では、外国語(英語・中国語・韓国語)の電話での三者間通話による消費生活相談を行っています。都内の留学生をはじめ在住外国人の方に活用していただけるよう、更に周知を行っていきます。(外国語相談窓口のご案内)            
  • 国や都内の消費生活センター等の関係機関に対し、本件の法的問題点に係る基本的な考え方などについて、情報提供を行います。

東京都消費者被害救済委員会「日本語教育サービスの中途解約に係る紛争」審議の概要

    東京都消費者被害救済委員会とは、都民の消費生活に著しく影響を及ぼし、又は及ぼすおそれのある紛争について、公正かつ速やかな解決を図るため、あっせん、調停等を行う知事の附属機関です。

 本件の法的問題点についての基本的な考え方のポイント

1 特定商取引法上の考え方

定商取引法で規制対象となる特定継続的役務提供では、語学教室(語学の教授)は対象となっているが、小・中・高校、大学等の入学試験準備や学校教育の補習に特化したものは、この対象から除かれるとされている。しかし、例えば進学コースというコース名であっても、そこに入学準備を目的としない他のコースの受講生が含まれている場合や、他コースと比較して教育内容に差異が見られないなどの場合においては、入学試験準備に特化した教育サービスを提供するものとは認められず、特定商取引法で定める「語学の教授」に該当する可能性があるのではないか。

2 消費者契約法上の考え方

育機関での在学契約に関し、中途解約をする学生が現れたとしても、年4回程度の入学機会を設定しているなどの場合、中途入学者を受け入れ、欠員を補充するための対応をとることもできると考えられる。
のような場合、例えば、「中途解約に際して解除後の期間に対応する授業料を一切返還しない」という特約は、消費者契約法9条1号における平均的損害を超えるものと解することができるのではないか。

 同種・類似事案の再発防止のための意見  

1 事業者に対して求めること

学年途中の退学者の授業料の扱いについては、入学当初の契約書や入学生向けの説明書等で判りやすく明示していただきたい。日本語教育サービス事業者には、留学志望者が事前に契約内容を知ることができるよう、ウェブサイトなどで明示するなどの対応を期待するほか、諸外国の留学仲介業者に文書によって契約内容を周知させる工夫と努力が望まれる。

2 消費者に対して求めること

留学生は、留学仲介業者からの口頭の説明だけでなく、日本語教育サービス事業者が発行した契約書やその内容が説明されたものをインターネットで入手するなどして、現状を確認した上で、申込金・入学金・学費などを支払う慎重さが望まれる。

3 行政に対して求めること

  1. 日本に留学滞在する外国人が日本で消費者トラブルに遭遇した場合、言葉や商慣習の違いもあって解決が困難なこともあると思われるので、言葉の壁を克服できる相談体制の工夫が望まれる。東京都では、外国語(英語・中国語・韓国語)による相談を受け付けているが、この外国語相談の存在が都内の留学生等に届くよう更なる周知を求めたい。
  2. 本件のような日本語教育サービス事業者が提供するサービスが、特定商取引法の特定継続的役務提供に該当するか、今後の紛争を防止し、日本語教育サービス事業者等の指針となるよう、その解釈について本報告書に即した規則等の改正を期待したい。 

 困ったときにはまず相談を!!

  おかしいなと思ったら、最寄りの消費生活センターにご相談ください。イメージ
  東京都消費生活総合センター
  03-3235-1155(相談専用電話/相談窓口のご案内

印刷用PDFはこちら(PDF:274KB)

報告書

日本語教育サービスの中途解約に係る紛争(報告書)(PDF:804KB)

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お問い合わせ先

東京都消費生活総合センター活動推進課消費者被害救済担当

電話番号:03-3235-4155