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トップページ > くらしの安全 > 東京都商品等安全対策協議会 > 自転車の安全性について > 第1回 「自転車の安全性について」 議事要録

更新日:2013年3月21日

第1回 「自転車の安全性について」 議事要録

【日時】平成16年11月29日(月)10時~12時
【場所】都庁第一庁舎42階(北) 特別会議室C

開会 (生活安全課長)

挨拶 (消費生活部長)

中村会長

事務局から提案理由等についてご説明願います。

生活安全課長

<資料「自転車の現状・問題点・協議事項」、「自転車に関する危険・危害情報分析」、「自転車の事故事例」について説明>

中村会長

只今の説明について、ご質問等がありましたら受けたいと思います。自転車は非常に身近なもので、わかっているようで意外とわかっていないことがあったりしますので、この最初の段階で初歩的な疑問点を解消して先に進みたいと思います。

中村会長

今回、協議の対象として「一般用自転車(競技用、マウンテンバイクを除く)」となっておりますが、この除外する「競技用」と「マウンテンバイク」には明確な定義とか基準といったものがあるのでしょうか。

小鷹狩委員

「一般用自転車」と「競技用自転車」はJIS規格で分類されておりまして、一般用自転車には幅や長さ等の定義がございます。

三枝委員

いわゆる「マウンテンバイクモドキ」といわれるものはマウンテンバイク類型車で、一般用自転車に含まれます。ここでいう「マウンテンバイク」は、マウンテンバイク競技に使われるような、一般用の仕様とは全く異なったもので、一般の消費者が使用することが極めて希であるということで一般用自転車の対象外になっています。

中村会長

メコニスやパイオネットの情報の中で「マウンテンバイク」として使われている用語は?

小鷹狩委員

それらのもののほとんどはマウンテンバイク類型車です。一般用として対象に含まれていると理解したほうがよいと思います。競技用は非常に高価ですし、数も非常に少ないです。

中村会長

一般用自転車の「付属器具」というのはどこら辺までを含むと考えればよろしいのでしょうか。

生活安全課長

事務局としては「幼児ヘルメット」を考えております。また、今後の議論の中で「幼児用座席」についても関連として出てくるのではないかと考えています。

中村会長

その他にも「幼児用補助輪」ですとか「かご」ですとか、自転車にはいろいろくっついてくるような気がするのですが、そういったものも付属器具として考えてよろしいのでしょうか。

生活安全課長

議論の上で付属器具として出てくることがあれば、検討事項の中に入れて差し支えないと思います。

仲野委員

「一般用自転車」という言葉を使うと、対照・比較として「幼児用自転車」が出てくると思うのですが、これについては今回どういった扱いにするのか、お聞かせ願えますか。

生活安全課長

幼児用自転車についても、協議の対象の一つとして考えます。

水越委員

私の認識不足かもしれませんが、SGマークはかなり一般に知られていますが、BAA基準は今年の9月からということで、まだあまり知られていないと思います。その、SG基準とBAA基準との関係についてご説明いただきたいと思います。

小鷹狩委員

(社)自転車協会が制定した団体規格に自転車安全基準というのがあります。これは、あくまでも協会が定めた任意の基準です。この基準の中身につきましては、JISやISO規格をベースにして、特に安全上もっと強化しなければならないだろうという部分について、基準のレベルを上げて定めたものです。この安全基準に適合した製品を販売することが、安全に自転車を乗っていただく重要な要素です。もちろん適合認定機関(検査機関)で、検査を受け、その検査に合格した製品についてはBAAというマークが付いたシールを貼って、それを供給するということです。したがって、(社)自転車協会の会員を対象としていますが、会員以外でもこの制度に賛同される方、業者の方に参加してもらい、将来的には全国のどの自転車にもBAAのマークが付いているというかたちにしていきたいと考えています。

中村会長

今日の第1回は、自転車の安全性に関する問題点と安全性確保のための新たな取り組み等について、皆様に共通認識を持っていただくことを主目的に置いております。そこで、業界での取り組みについて、(財)自転車産業振興協会の小鷹狩委員から状況報告をお願いします。

小鷹狩委員

(財)自転車産業振興協会で取り組んでおります自転車総合安全対策につきまして、簡単に概要をご説明したいと思います。

最近は輸入自転車が非常に増え、価格も低下し、1万円をきるような自転車がたくさん販売されています。値段が下がること自体は、消費者にとって非常に結構なことですが、値段がさがった分、規律のほうが疎かになるというのが実情です。先ほどの事故情報、危害情報等にもございますように、自転車の製品事故といったものもたくさん出ております。もちろんこれらは、あくまでも届けがあった、提供があった情報だけでして、残念ながら業界の中で、消費者とメーカーの間で交渉して表に出ないといった事故もあります。こういった情報も分析していかなければいけないと考えています。

平成15年12月に「自転車総合安全対策」というかたちでまとめたものが、お手元の資料です。これは、従前から個々の団体で実施していた安全対策事業を総合的に取りまとめたものです。

(1)安全基準適合製品の供給事業

BAAマーク制度

品質の低下した自転車がたくさん売られている状況をまず改善するためには、品質が確保され、安全に乗っていただける自転車を製造して供給販売することが大事なため、自転車協会が制定した自転車安全基準、この基準に適合した製品であることを示すBAAマーク制度、またその制度の普及促進等がその内容。

また、安全基準適合状況を確認するためには検査機械・設備の整備が必要です。自社で検査設備を持っていない小さな中小メーカー、輸入業者が、自から自転車の検査確認ができるように(財)自転車産業振興協会の技術研究所にオープンラボというものを設置した。

試買テストの実施

平成12年度から、日本の市場で売られている自転車を買い上げ、品質を確認する自転車の試買テストを実施。テスト結果は自転車を作ったメーカーや輸入事業者に報告し、不具合があるところは改善を求める。改善の方針について文書で提出してもらい、その改善方針とテスト結果を併せて公表するということをやっている。

BAA制度の自転車安全基準をJIS基準に反映するよう働きかけを実施。更には、国際規格のISO、ヨーロッパ規格のCEN、そちらのほうにも採用していただくように働きかけている。

(2)使用過程車の安全確保事業

使用過程中の安全確保

使用過程中での安全対策としては、自転車を定期的に専門の小売店に持って行ってもらい、資格者に点検整備してもらうことが重要。(財)自転車産業振興協会では、各都道府県の小売組合の組合員(組立整備士・安全整備士)に協力いただき、利用者に学校公園等に自転車を持ってきてもらい、無料で点検整備を実施している。その場でできないものは、店できちんと整備してほしいと指導している。また、その場で点検修理するだけでなく、自宅で日常点検ができるよう指導する講習会も実施している。更に、消費者にPRするための広報活動も併せて実施している。

組立整備士の自転車の整備技術知識の向上

整備技術等を高めるため、毎年10月から翌年2月の間に組立整備技術等講習会を全国90会場で実施。現在、組立整備士の資格は、一度資格を授与されると更新等の必要はありません。しかし、例えば新しい部品技術が入ってくるとこれに対応できないこともあると思われます。こういったことも含めて、整備士制度の見直しをする必要があると考え、制度の管理運用をされている(財)日本車両検査協会が中心となって、今、見直しの検討を実施している

(3)製品事故対策事業

情報の収集

万が一製品事故が発生した場合に、業界として、あるいは企業として、速やかに対応していくために、まず事故情報の収集が必要。事故情報の収集ついては、まだ制度としてきちんと確立されていない状況ですが、現在、全国の18,800店の小売組合の方々にご協力いただいて、小売店が消費者から収集した情報を上げていただくようなかたちで事故情報収集制度を行っている。もちろん、それだけでは不十分なため、メーカーや輸入事業者からも情報を提供してもらい、それを消費者に公開していくことが必要であると考えている。

製品事故が発生した場合の対応指針作成

製品事故が発生した場合の対応について、業界として指針となるものをつくるということで、先の11月26日にも製品事故対応検討委員会を開催しました。(財)製品安全協会の三枝委員に委員長になっていただき、業界として自転車の特性を踏まえた製品事故対応ガイドラインをまとめ、来年の1月中には印刷物にして関係先に配布、インターネットを通じて広く公表を準備している。

製品番号の表示

製品事故等があった場合に、その製品がどこで、いつ頃つくられ、どういう経路で販売されたのかが分かるようなものが必要ということで、製品番号の表示をどのように進めていけばよいのか、検討しています。

(4)その他付帯事業

幼児の転倒事故が今非常に問題になっており、業界としても取り組むこととなった。

  • 広報用チラシの作成・頒布として、すでに150万枚を印刷、関係先に頒布。
  • 人体ダミー試験による危険度合の定量化のため、試験を行い、データを分析評価して今後活用していきたい。
  • 転倒しにくい自転車の研究開発として、ブリヂストンサイクルで研究を進めており、平成16年度中にこの自転車が完成する見込み。

その他事業の内容、実施スケジュール等については、添付の表を参照してください。

以上でございます。

三枝委員

私どもの現在の取り組みについて、ご説明いたします。本日は、「自転車の認定基準の改正」ということで、資料を添付しています

現在、自転車については、大きく3つの安全基準があり、それぞれ特徴をもったかたちで制度が運営されています。JISについては、工業標準化法の改正に伴って来年の10月から新JISマーク制度が実施されることとなっており、JISの制度そのものが大きく変わることになります。今回はBAAという制度が新しくできましたが、いろいろな制度がそれぞれ協力をし、協調し、あるいは競争しながら、より消費者の安全に資する制度にするため取り組みを実施していくことが望ましいものと考えています。このように、それぞれの制度が競い合いながら進めていくことが、より消費者の利益に結びつくのではないかと考えています。

SGの基準につきましては、今年の2月から基準見直しの検討を開始し、本年8月に改正基準を制定し、実施のための準備を進めています。この基準改正にあたり、事故の状況等を踏まえて、どうすれば事故を減らせるのか、ということを検討してきました。

事故情報としては、経済産業省(製品評価技術基盤機構)の事故情報収集制度によると、自転車の製品事故の受付件数は、年に大体20~30件位。国民生活センターの危害情報システムへの危害情報が年50~70件位、危険情報が年30件前後というところで経過しています。SGマーク制度については、比較的件数が少ないのですが、やはり毎年数件の事故発生届を受理しています。

それから、(財)製品安全協会の独立組織として、消費生活用製品PLセンターがありますが、消費生活用製品全般で自転車も含んでいます。その中で、自転車の製品事故としてご相談を受けた件数は最近ですと年10件を超えています。

(1)事故の状況

製品安全協会への相談で一番多いのは、前車輪がロックをするというものです。これは非常に危険で、いわゆる急制動状態となりまして、慣性力により前輪を基点として自転車が回転し、乗員が前方に投げ出されて顔面から地面にぶつかってしまう深刻な事故です。製品安全協会のSG制度、あるいはPLセンターの事故事案をについて、平成7年からのデータをまとめたところ、だいたい3割~4割は前輪に異物がはさまったというかたちで事故が発生しています。事故品を観察しますと、基本的には前ホークが後方に変形し、スポークが前輪の回転方向と逆方向に湾曲状に曲がっていることから、ほとんどが何か表面が柔らかいものが前輪スポークと前ホークとの間にはさまったと推測されています。

次に最近少し問題となっているのが、いわゆるコンパクト車(車輪径が18インチ以下の比較的小さい自転車)です。実は車輪が小さければ小さいほど走行安定性は悪くなります。走行中、ある程度スピードが出てくると操縦が困難になります。折り畳んで収納運搬が容易であるし、自動車に積んで運べる等、便利性がある製品ですが、製品の走行安定性にかかる特性上の問題を消費者が十分に理解していないことで事故につながっているような気がします。コンパクト車の製品特性を、きちんと消費者に理解していただく工夫していかなければならないと思います。なお、前車輪のロックのうち、異物の巻き込み以外の要因とされる事例は、段差を乗り越える時や下り坂などの前輪の急制動時に多く発生しております。

2番目に多いのは、結合部品の緩み脱落です。自転車はいろいろな部品を締結部品で連結し、緩み止めの工夫がされていますが、締結部の緩み脱落は避けられないという特性があります。そのため、定期的に点検をし、緩んだ部分を締め直したりして、丁寧に使用する必要があります。なお、事故品の観察等からは、締結不良、緩み止め部材の欠落等もみられ、先ほど申しました組立整備士・安全整備士が確認をし、消費者に提供することが重要です。

(2)自転車認定基準改正の内容

JISの関係では、フレーム強度の評価方法にねじり強度の評価を行うため、繰返し荷重試験を加えました。それから、相手方に自転車を視認してもらうことにより交通事故を防ぐため、前照灯あるいはフロントリフレクタの取り付けを必須としました。

今回の改正の一番大きな問題として、靴、バッグ、荷物等異物の前輪へのはさみ込みによる事故が多いことから、シティ車に前車輪ガードを設けるようにしました。自転車の前車輪の両側面にガードを取り付け、確実にはさみ込みを防止しようということで基準改正を行いました。

これによって、前輪に異物がはさまるという事故がほとんど無くなると思われます。それから、現在市場にある自転車にも後から取り付けられるということが非常に重要です。一部メーカーでそういう製品を開発しており、年明けくらいからは、ある程度出てくると思います。

各メーカーの前車輪ガードの開発状況等を考慮しつつ、来春頃には改正基準を実施することとしてシティ車については前車輪ガードを付けた製品でないとSGマークが貼れない形にすることを考えております。

(3)ヘルメット

幼児か使用するものを含めて自転車用ヘルメットはSGマーク制度の対象としていますが幼児用ヘルメットはこれまで認定ができる状況ではありませんでした。というのは、人頭模型の一番小さいサイズが54cmであって、幼児用座席に座る幼児の頭にはちょっと大きすぎたということがあります。今回、幼児用ヘルメット、特に小さいお子様が使用するヘルメットの要望等があり、本年7月に50㎝の人頭模型を導入して2歳から5・6歳くらいの幼児が被れるようなタイプのヘルメットの性能評価ができるようにしました。それに伴って、各メーカーが試作等を始めて、おそらく12月か1月頃にはSGマークが付いたものが市場で容易に購入できるようになると考えています。各メーカーとも、そういったヘルメットの安全性を、非常に重要視されているところで、SGマークの付いた製品のみを製造、販売しようということで、努力していただいています。

中村会長

ただ今のお2人の説明の中で、何か疑問点・ご質問等ございますか。

小澤委員

先ほどご説明の事故相談件数が42件ということでしたが、これは非常に少ない、実際には、その数十倍、数百倍の事故が起きているという事実をしっかり認識しなければならないと思います。

事故分析では、物理的な欠陥の分析をされておりますが、実際の事故の多くは、運転のマナーや基本的なルールが守られていないといったソフトウェアの事故だと思います。もちろん、自転車そのものの欠陥に対する改善をしっかりやっていかなければならないという一方で、自転車を運転するマナーについて、この協議会としていかに改善し、問題提起していくか、それが一番大事なのではないでしょうか。その辺の意識づけをしっかりやっていく必要があると思いますし、そういった切り口を議論に入れていくべきという感じがします。

安全・安心の提供・確保のため、物理的な問題もありますが、どのように使用しているのか、ルールを守っているのか、安全点検をする技術者や技術を育て、安全を確保・担保するということを、しっかりやっていかなければならないと思います。

一方で、グローバリエーションの中ですから、日本だけが、東京都だけが安全を確保してもいろいろ問題があると思いますので、アジア基準はどうなっているのか、世界基準はどうなっているのか、ある程度その辺も睨みながらやっていく必要があるという感じがしております。やはり基本は自己責任ですから、事故を起こした自転車が悪い、業者が悪いではなく、運転している方がどう責任をとるのかという自己責任を理解していただきたいと思います。そのようなことを含めて、この協議会を進行・運用していただければ、それが一番早い解決につながるのではないでしょうか。

水越委員

私も自転車を利用している一人として、お話します。子どもを育てている中で、小学校へ(財)自転車産業振興協会の方や警察の交通安全の担当の方に来てもらい、交通安全の講習会をPTAとして実施していました。そういう中で、皆で安全に運転をしようということが行われてきたのですが、それが子どもたちにとって持続できていないと思います。子どもたちは、いろいろな乗り方をしていますが、最近は、お年寄りに対しての安全な運転の仕方ということについて、地域の町会であるとか、理事会などで取り組んでいる状況があります。

それと、気になるのは、幼児を乗せる座席を前後に付けているのをよく見かけます。今朝も、お父さんが、後ろ座席、前座席、あと背中に背負うというかたちで3人乗せていました。更に荷台に保育園で使う布団を乗せて走っている姿を見たこともあります、私も若いときにはそれをやった経験があります。やはり便利ですから、消費者は業界では思いもかけないような利用の仕方をしてしまいます。そういう意味では、安全対策について先ほどのような観点でやられているということで、その通りだと思いましたし、指摘を受けて私も頭が下がる思いです。自転車の乗り方については問題がありますが、幼児用座席についても基準違反ということは聞いていません。最近は、かなりしっかりしたものも売られていて、子どもが足をはさむようなことや、落ちることも無くなってきているといった話も聞いていますが、そういった面で法律など他との整合性がどうなっているのかも、少し心配なところです。

確かに自己責任ということはあると思います。もちろん消費者がルールを守り、安全な運転をしなければならないというのは事実ですが、一方、自転車をつくる側にとっても、もう少し配慮してほしい部分もあります。それから、協会に加盟されていないところ、先ほど会員18,800店とありましたが、その他はどうなっているのかと思います。

また、整備士の資格についても、一回取ったらそれがずっと一生続くというお話もありました。私の家の近くの小売店では、おそらくご主人が資格を持っているのだと思いますが、具合が悪くなると、代わりに奥さんや息子さんがやるわけです。このように、家族でやっているような小売店等では、整備士の資格をご主人だけが持っていればよいのか、その辺りがどうなっているのか、心配なところです。やはり、消費者がルールを守ることは大切ですが、その他に事業者が安全対策としてやるべきことは、たくさんあるという感じがしました。

中村会長

今の発言の中に質問もいくつか入っていたようですが、幼児用座席の問題や、資格制度についてお答えいただけるところがありましたら、SGのこともありますので三枝委員よりお願いいたします。

三枝委員

幼児用座席の後から付けるタイプのものには、ほぼ100%SGマークが付いています。自転車というのは、座席は原則として1つに限っていますが、幼児用座席は1つに限って付けてもよいということになっています。前か後ろに1つだけ付けることは可能です。各都道府県の道路交通条例の中で、いわゆる幼児座席に幼児を乗せる場合は、成人(15歳以上)が運転することとなっています。赤ちゃんをおんぶしている場合というのは、東京都の解釈では、乗員と一体としています。私の記憶では、この解釈の仕方は各都道府県によって若干違っていたと思います。幼児用座席は、本来自転車に取り付けるべきものかどうかという議論は、実は昔からありました。実際に取り付けて運転することは、子どもの重さや子どもが動くことで自転車の安定を欠くこととなり、このような面から、あまり好ましくないのですが、生活の中では必要であるということであるようです。

私どもが基準をつくったときには、子どもが車輪に足をはさむ事故が多く、こういった事故をいかに減らすかを中心として基準をつくり、結果として、はさみ込みによる事故が激減したのは事実でございます。幼児用座席を安全に使っていただくためにどうするか、また、より安定した製品を開発していくことは、これからの課題と考えています。

また、資格制度との関係につきましては、製品の販売時及び販売後制度をいかにきちっとしていくかということであり、業界と真剣に取り組んでいきたいと思います。いろいろな制度の中で、資格を有している者の関与を義務付けていくというような対応を行うことを通じて、組み立て不良といったものが更に少なくなっていくことを期待しています。

なお、マナーをきちっと守っていただければ、そんなに自転車による事故は起こらないのではないかとも考えています。しかし、マナーをキチンと守らないことによる事故が往々に起こっているのも事実です。

中村会長

ありがとうございました。今日の第1回目の段階では、「安全基準適合製品のシェア拡大の仕組み作り」「輸入自転車に対する安全性確保」について、皆さんのご意見をいただきたいと思います。いかがでしょうか。

小鷹狩委員

輸入自転車の安全性確保に関して、「基準適合認定マークが無ければ売れない販売環境をつくる」とありますが、自転車を消費生活用製品安全法の特定製品に指定いただこうということで、業界から国に要請をしたのですが、残念ながら「まだ国では今その環境が整っていない」という状況でした。

それならば、業界が自主的にやっていこうということで、先ほどお話しましたBAA制度をつくりまして、その普及を図っているところです。輸入自転車につきましても、BAAマーク制度の趣旨、手続きの方法等について、中国台湾に出向いて説明をしております。中国では、自転車の生産基地であります天津地区上海地区の2会場で、向こうのメーカー、業界団体の方に集まっていただきまして、説明会を実施しました。台湾につきましても、台湾の輸出協会の方に集まっていただいて、説明会をしたという経緯がございます。また、10月下旬に、中国の自転車協会、検査協会の方が9名日本にお見えになりまして、BAAマークの検査体制の実態を見て勉強したいということで、適合認定検査機関である(財)日本車両検査協会と、私ども(財)自転車産業振興協会の技術研究所を見学し、日本の業界団体との意見交換が行われました。業界レベルで安全の確保された自転車を普及していこうということで、現在努力しているところです。

新井委員

販売店についてお話ししたいと思います。東京都の自転車商には全体で1,700店くらい、スーパー等も含めますと3,000店くらいあると思います。今、販売がどうなっているかということですが、先ほどからの事故事例を見ていますと、まず、私ども小売商の団体が販売した自転車ではないという気がします。やはり自転車店というのは身近におりまして、何かありますと、すぐに消費者も来てくださります。また、点検についても東京都の団体では、1ヶ月点検6ヶ月点検を行うよう取り組んでおります。

水越委員が言われました、学校での点検や交通安全の指導も、東京都の自転車商協同組合の組合員がやっております。最近では、交通講演なども行っていまして、そちらでも安全指導等をしておりますので、事故は少なくなってきたのではないかと思います。スーパーチェーンでも協力していただいて、私どもと一緒にやっていただければ、こういった問題も無くなるのではないかと考えております。安全についてですが、東京都自転車商協同組合としましては、BAA基準適合の自転車を全面的に取り扱うということで、春から全店で一斉に啓蒙活動することになっております。

安藤委員

先ほどから、認定制度という話の中で、三枝委員から「JIS」「SG」「BAA」それぞれの基準が競争関係にあることがよいとありましたが、実際に消費者はどれを選択すればよいのか一つ疑問です。それから、この3つの基準すべての認定を取ろうとすると、コストアップにつながるわけですね。それぞれの基準が安全確保のために、違ったニュアンスで認定されているのだと思いますが、コストアップの面と消費者の選択の面が非常に見えにくいという感じがします。

中村会長

なかなかおもしろい質問が出ました。これについて、三枝委員いかがですか。

三枝委員

それぞれの基準が特徴を持っています。それぞれの制度の特徴を含めて、消費者にアピールしていくことが、やはり必要かもしれません。それから、実は自転車の事故を見ていくと、乗り手と自転車とのミスマッチがとても多いのです。今回、SG基準の中でも「選択上の注意」というのを新しく付け加えたりして、いろいろと工夫をしているのですが、そのようなミスマッチをいかに減らしていくかということを含めて、議論していく必要があると思います。

安全基準適合製品のシェア拡大の仕組みの項にありますように、1つの基準が切り替わったら他も速やかに改正を進めるということですが、これは内容によって違うでしょうし、それぞれの制度の趣旨によって変わってくると思います。それぞれの制度が特徴を持つことは非常に重要ですし、それが消費者の選択につながればと思います。

このように、3つの制度があるというのは非常に珍しいかたちですが、最終的に消費者がどう選択するか、そして、その選択肢をもっていただくための情報提供をするなどの対応をしていくことが一番望ましいと思っております。

中村会長

コストアップの点についてはどうなのでしょうか。

三枝委員

コストアップの点については、いろいろと工夫しているところがあるのですが、従前からJIS制度との間で極力コストが上がらないようにしております。

安藤委員

コストアップには、実際的な部品ですとか構造上のコストアップということと、もう一つ管理コストがあって、それによって相当違ってくるような気がします。その辺のことが見えてきません。要するに、買い手の側としては、どういう内容になっていて、何を選べばよいのか、高ければよいというものでもないと思いますので、そこがまだ見えてないという気がいたします。

三枝委員

管理コストということでは、できるだけ共通化できるところは極力共通化するというかたちで対応しております。しかし、どうしても共通化できない部分もあり、そうなると、結果的に消費者にコストが上乗せされることになるわけですから、そういうことを極力少なくする努力をしております。

伊藤委員

基準を選ぶということに関して、今の時代の流れからすると、消費者に対するマークの違い、どういうメリットがあるのかといった情報提供を、的確に提供することが大事だと思います。消費者のほうも、そういった情報をよく確認して選ぶということが必要であろうと思います。

それから安全性の確保についてですが、マークがある無しに関わらず、私どもでは、ある程度継続的に販売されている商品を取り上げまして、商品選択の際の参考資料となるようテストを行っています。つい最近、有名メーカーの折り畳み自転車についてテストをした時に、基本的な構造上のことなのですが、当然JIS等を把握されているメーカーの製品でありながら、リフレクターの位置が泥除けに隠れてしまっていて後部から確認がしにくい、また、サドルのすぐ下にリフレクターを取り付けているといった製品がありました。気になったので、後からお店に見に行きましたら、どうも取り付け方法を間違って販売してしまったようでした。

そんなこともありますので、メーカーの製造段階での品質管理の問題も、現在は必要になってきていると思います。実際、消費者が点検して乗るというのが基本だと思いますが、これだけ多くの人が利用する商品になってきますと、なかなか全ての消費者が点検できるというわけではありません。私も水越委員と同じように、毎日自転車で途中まで通勤していますので、駐輪場も利用しています。気になりますので、駐輪場にある自転車を見回してみますと、リフレクターが曲がって付いていたりします。そういうところにも、普通は気付かないという状況があります。

そういった中で、駐輪場を管理しているシルバー人材の方だと思いますが、非常に親切な方がいまして、ベルが鳴らないと補修してあげたりしております。

私はそういう場面を見まして、施設の防火管理者という人たちがいますが、自転車を集めて管理するような方がもっと手軽にチェックしていただいて、声をかけていただけるようなシステムがあってもよいのではないかと思いました。

現在の整備士の資格というのは、おそらく実務が何年ですとか、なかなか取りにくいシステムになっていると思います。ですから、もっと身近なところで、例えばシルバー人材の方などにも協力していただけると非常に有効ではないかと思います。数日の講習を受けて、基本的な安全構造というものを把握していただいて、そういう方に資格を与え管理していただけるような環境をつくることがよいのではないでしょうか。

中村会長

貴重なご意見、ありがとうございます。協議事項の「自転車の整備技術の確保」にも関連するところだと思います。

矢崎委員

組立整備士については、平成12年度までは通産省認定ということで、平成13年度からは日本車両検査協会でやっております。先ほど言われましたように、資格の基準がございまして、18歳以上で実務経験が2年以上の方が受験資格対象でございます。小売店の方ですとか、最近では殆んどスーパー関係の実務をされている方が受験されている状況です。約3/4が量販店の方です。受験数は、右上がりに増えておりまして、今年は8月に行いましたが約2,000名の方が受けられています。

自転車の流通に関してですが、工場から箱詰めで出荷される形態が多くて、あとの3割は小売店等で組み立てるわけです。その組立整備士が受けるJIS工場になるためには、審査事項に基づいて審査されますが、その審査事項の中に代理店等で組立作業等の一部を行うには、組立整備士がいることとされています。

それから、SGですとかBAAのマークを貼るためにも、組立整備士が最終の点検・調整を行うということになっています。

先ほど小鷹狩委員が言われましたが、組立整備士制度の改正について検討を行っておりまして、JIS規格も約5年で見直すということもありますので、それに基づいて、新たに更新制度を5年くらいで設けることを考えています。

仲野委員

私も商品のテストを行っている関係上、消費者の目で製品を見た時の印象なのですが、安全基準ということに関しては、メーカーによって、基本的にすべての製品にJISマークを付けているメーカーや、折り畳み自転車のような少し特殊な自転車にはJISマークを付けないがその他の一般的な自転車には概ね付けているメーカー、JISマークは付けないがSGマークだけを積極的に付けているメーカーなどが見受けられます。これは、メーカーの政策的判断と言いますか、そういったものによって使い分けされているという印象を受けます。

10,000円未満の自転車という話がありましたが、こういった製品を見てみますと、強制力が弱いため、何もマークが付いていないものが多いということがあります。折り畳み自転車の安いものなどを見てみますと、「フレームの耐久性はJIS規格を満たしています」というような表記がされていまして、おそらく輸入業者が仕入れる際に最低限フレームの強度だけは見たということで書いているのでしょうが、それをもって自転車全体がJISに受かっているような印象を与えるうたい文句も見られます。そういった製品も多々見られますので、この辺りも隠れた問題点かと考えております。

八木沼委員

今日、話を聞いていまして、非常に安全基準の専門的なことが中心となっていまして、私の入り込む余地が無かったのですが、今私が自転車の事故防止で一番力を入れているのは、フロントリフレクターの装着についてです。なぜかというと、前には前照灯があり、後ろには反射鏡がありますが、横には何もなく、突然サイドから飛び出してきた交差点での事故が非常に多いわけです。こういった、交差点での出会い頭の事故を防止するため、スポークのところに反射材を付けようということを進めております。

安全基準をしっかり満たしている自転車であれば、そういう問題もないのではないか、販売の段階で、安全基準マークがしっかり付いていれば、こういった活動もしなくて済むのかと感じました。消費者の乗る段階で、しっかりした自転車に乗ってもらえるよう努めていただきたいと思います。

ー了ー

お問い合わせ先

東京都生活文化局消費生活部生活安全課商品安全担当

電話番号:03-5388-3055

ファックス番号:03-5388-1332