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トップページ > 若者 > サッと読める ちょっとお耳に入れたい話 > 正しく怖がるインターネット ~その投稿、本当に大丈夫?!~

更新日:2019年8月30日

正しく怖がるインターネット ~その投稿、本当に大丈夫?!~
第1回  ネットに投稿するってこういうこと!

  執筆: グリー株式会社 社会貢献チームマネージャー 小木曽 健 氏

今やだれもがインターネットを使う時代。ですが、ネットをよく分かっていないまま使うと、とんでもない事態に…。
この記事では3回に渡り、ネットを理解し、どうしたらネットで失敗せずに済むのか、また失敗してしまったらどうすれば良いのかをお伝えしていきます。

 

よく「一度ネットに投稿したものは二度と消せない」と言いますが、なぜ「消せない」のかちゃんと説明できる人は少ないでしょう。
この「消せない」を正確に表現すると、次のようになります。
「掲載された場所が分かっていれば、金・手間・時間をかければ消せるかもしれない。
でも、それが知らない別のページにコピーされたり、個人パソコン、スマホに保存されていたら、それらを追跡・確認・消去する手段はない」

つまり「消せない」とは、完全に消せたか確認する方法が無い状況、投稿した情報がネット上に広く飛び散った状態を言うのです。

炎上・拡散

  

ネットで情報が拡散するのは、その投稿が「ネガティブな注目を集め」「誰かに教えたくなる」という2つの要素を満たした時。
例えば『行列してタピオカドリンク買った』は、多くの人にとって興味のない投稿なので、拡散も炎上もしません。
でもそれが『タピオカドリンクの店でお金を払わなかったがバレなかった、ラッキー』になった瞬間、ネガティブな注目を集め、誰かに伝えたくなる気持ちが働き、拡散するのです(それ以前に無銭飲食ですが)。

SNS投稿


よくネット炎上の当事者が「自分の投稿など誰も見ていないと思った」と言いますが、それこそ大きな勘違い。
ネット投稿とは、渋谷のスクランブル交差点で情報を書いたボードを掲げるようなものです。
そこでは多くの人が、同じようなボードに「ラーメンが美味い」「テストが赤点ぎりぎりだった…」といった、他愛のない内容を書いて掲げています。
そんなもの、他人はいちいち注目しないでしょう。だから油断してしまう……。

 ある日、今までは大丈夫だったからと「無銭飲食しちゃった」「カンニングで100点余裕!」といった問題のある内容のボードを掲げました。
その瞬間、交差点にいる全員が振り返り、あなたを凝視する、これがネット炎上の瞬間です。ネットの世界は「誰が投稿したか」ではなく「何を投稿したか」。
つまり誰もが自分の手で、自分の身の破滅させることが出来るのです。

 交差点

ネットに投稿するってこういうこと!

自分の身を破滅させたい人はいないでしょう。ではどうしたらそんな失敗をしないで済むのか、次回はその方法を考えてみます。  

第2回 ネットで絶対に炎上しない方法! ~これ、「玄関」に貼れますか?~ 

  執筆: グリー株式会社 社会貢献チームマネージャー 小木曽 健 氏

玄関

 前回は「いつ」「どんなカラクリで」炎上するのかについてお伝えしました。今回はどうしたらネット炎上を避けられるのかについてお伝えします。

 

そもそも炎上の弊害とは何か。世間から一斉に非難(バッシング)されることが一番に思い浮かびます。でも、それも時間がたてばいずれは下火になっていくでしょう。実はそれよりももっと恐ろしいことが…。

SNSでの炎上

人間は誰しも、人生の重要な場面で、身近な人に注目されます。自分の「親友」「家族」「近しい人」「昔好きだった人」「自分の娘・息子」が結婚すると聞いたら、相手が誰だか気になりますよね。
企業の採用担当者でネット炎上の「一覧表」を作って持っている人がいます。人間は、人生の重要な場面で、本人も知らぬ間に注目されることがあります。過去にネット炎上を起こしている人は、その大事な場面の度に、炎上を見つけ出され、本人も知らぬ間に不利な扱い受けてしまう。これが炎上の本当のリスクです。

就職活動 

ではどうすればそのようなリスクから逃れられるのか。ハッキリ言って、このコラムを読まれるような危機意識の高い人であれば、そもそもネットで失敗などしないでしょう。
日常生活で失敗しない人は、ネットでも失敗しないもの。また、次回詳しくお話しますが、炎上から逃げ出さず、誤魔化さず、しっかりと反省・対処すれば、まだ最悪の事態は避けられます。
やってしまった後でも、対処法はあるのです。

 それでも「ネット炎上なんか絶対に起こしたくない」という方には「ネットで失敗しない方法」があります。実はものすごく簡単、「自宅玄関ドアに貼れるもの」。
これがネットに投稿できる限界です。逆に玄関に貼れない内容を投稿した場合は、間違いなく何らかの問題が起きます。

玄関に貼れますか

 「そんなことを言い出したら、ネットに何も書けない」と思われるかもしれませんが、ネットなんてそんな程度です。
過去、実際に起きたネット炎上で「玄関に貼れたもの」は皆無でしたし、「これは玄関に貼れたのに、炎上しちゃった」というケースも皆無でした。

だからネットの限界は「玄関ドアに貼れるもの」。これがネットの答えです。これを押さえていれば、ほとんどのネットトラブルを回避することが出来るでしょう。

次回は、万が一インターネットで失敗してしまったら… どうすれれば良いのかをお伝えします。

第3回 「急いで削除!」は火に油!

 執筆: グリー株式会社 社会貢献チームマネージャー 小木曽 健 氏

前回は「どうしたらネット炎上を避けられるのか」についてお伝えしました。今回は、それでも炎上させてしまったら、どうしたら良いのかです。

 

企業や学校の関係者がネット炎上を起こした際、責任ある立場の人が口にしてしまいがちなひと言があります。

「急いで削除しなさい!」

……これはネット炎上の際に一番やってはいけない、間違った対処法。ネットの世界には「消せば増える」という言葉があります。
慌てて投稿、アカウントを削除する。そういった行為が火に油を注ぐという意味です。

急いで削除

  

実は本人がネット炎上に気が付いた頃には、すでに世の中の多くの人がその投稿に注目しています。中には「削除されるかもしれないから、今のうちに」と、その投稿を画像やデータで保存(コピー)している人もいるでしょう。
消えてしまうかもしれないものが目の前にあれば、「念のため保存しておくか」というのが人間の心理だからです。

そして問題投稿が消された瞬間、秘かに注目していた人達の「逃すものか」という気持ちに火が着き、コピーが一気に拡散します。
「オリジナル投稿」を消すことで、コピーに価値が生まれ、拡散に歯止めが利かなくなるのです。

コピー・拡散

 

ではどうすればよいのか。これは明確です。まず「謝罪」。炎上は初期段階でも100万人近い人間が注目しています。
燃え上がったその人たちを落ち着かせるためには、何よりもまず反省の意を伝えることが重要です。

そして次に行うのが「説明」。自分がなぜ謝っているのか、その理由をしっかり説明します。 

謝罪・説明・お礼

そして最後は「お礼」。炎上で集中攻撃を受けている人間から「皆のおかげで自分の失敗に気が付けた、ありがとう」などと言われてしまったら、攻撃する側も思わず手も止めてしまいます。
この謝罪・説明・お礼をしっかりすることで、「炎上」ではなく「炎上させてしまったけど、ちゃんと対処できた人間」という情報が拡散していくことになります。

炎上など起こさないに越したことはありませんが、万が一の失敗でも、対処法を知っているのと知らないのとでは大違いでしょう。

 

3回にわたって、ネットを理解し、どうしたらネットで失敗せずに済むのか、また失敗してしまったらどうすれば良いのかをお伝えしてきました。
炎上を防ぐ知識を持ちつつ、いざという時の対処法も心に留めて、正しく怖がりながら、インターネットを利用しましょう。 

  

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