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更新日:2020年3月31日

≪参考資料≫ 相談事例(株式会社もとい)

【事例1】

 平成31年春、大学生甲は企業合同説明会場近くの駅前で、当該事業者名を名乗るAからアンケートの記入を求められた。アンケートは就職活動に関するものなどで、アンケート用紙には名前や連絡先等を記入する欄があった。甲としては、ただの街頭アンケートくらいの認識で答えた。翌日、甲の電話に知らない電話番号から着信があった。電話に出ると、当該事業者のBと名乗ってきた。Bは、「就活生を応援するための無料セミナーに興味ありませんか。」「時間は1時間くらいです。」などと、無料セミナーへの参加を案内してきた。甲は、就職活動に役立つものが無料ならば参加してもいいかと考え、Bに参加すると答えた。
約束の日時に、甲は当該事業者の事務所に行った。無料セミナーが終わると、従業員からアンケートを求められた。アンケートは無料セミナーの感想を問う様なもので、その中に一生懸命塾への興味を問うものがあった。甲は、従業員の目の前で、「興味ない」と回答するのも失礼になると感じ、「興味ある」にチェックをした。アンケートが終わると、学生一人一人に従業員がついて、一対一で話しをするスペースに移動させられた。甲についた従業員は、甲に電話で無料セミナー参加の案内をしてきたBだったようで「電話で話をしたBです。」と名乗った。Bは甲が答えたアンケートを見ながら「一生懸命塾に興味があるって書いてくれていますね、このあと一生懸命塾の入塾説明の話をさせてもらいますね。」と、突然、言ってきた。だが、甲は入塾説明を受けたかったわけではなく、また、無料セミナーが1時間くらいで終わると聞いていて、その後の予定を入れていたので、甲はBに説明を受ける時間がないことを言った。すると、Bは甲に「それじゃあ次に会う日を決めていいですか。」と後日、時間を設けるように言ってきた。甲はそのとき時間もなかったので後日、再度、来ることに了承した。
Bとの約束の日時に甲は再度、当該事業者事務所へ行き、Bに一対一で話しをする席に案内された。甲以外、学生らしき人の姿はなく、甲はBと完全に一対一の状況だった。Bはパンフレットや動画を甲に見せて一生懸命塾の内容などの説明をしてきた。Bは親しげな口調で話し方も明るく、甲との会話も少しオーバーリアクション気味な態度を取っていた。Bからは、「前までは入学金2万円、月2万円の月謝が掛っていたんだけど、もといに協賛してくれるスポンサーがついたから、今は最初に4万円だけ支払えば大丈夫になったの。」といった話をされたり、甲の夢などの質問を受けた。
Bは説明を終えると、甲に一生懸命塾へ入塾の意思を問う用紙を渡し、一生懸命塾への入塾の意思を確認してきた。甲は入塾したいとは思わず、Bに「金銭的な都合で入塾は見合わせたいです。」と、やんわり断った。すると、Bは突然、表情が強張り少し沈黙したあと、声のトーンが低くなり、「甲さん、正直がっかりだよ。」と言ってきた。その後もBは怒った口調で「入学金と月謝で4万円っていう金額は全然、大したものじゃないんだよ。」、「そんな金額が都合できないって答える時点で、計画性の無さを物語っているの。」、「そんな人間は社会に出ても成功しない。」、「さっき話してくれた甲さんの夢も絶対にかなえられない。」などと言ってきた。甲はBから、一方的にそのような言葉を30~40分くらい言われ、辛く悔しい、とても嫌な思いをした。
また、甲はその日、予定があり、Bにも事前に予定時間には帰りたいことを言っていたにもかかわらずBは話を終えず、甲を解放してくれる様子がなく、甲は予定に間に合わなくなると焦った。甲は、Bに「入塾します。」と答えないと解放してくれないのだろうと感じ、仕方なくBに入塾すると答えた。すると、Bは声のトーンが明るくなり「きつい言い方しちゃったね。」などと再度、親しげに甲に話してきた。そして甲に用紙を渡してきて「それじゃ、甲さん入塾してやりたいこと、やる気を3つ書いて下さい。」と言ってきた。甲が記入し終わると4階に移動して、Bから一生懸命塾の教室などの説明を受けた。そして、Bは、甲に「入塾手続きは明日しましょう。」などと言って、翌日、再度、事務所に来るよう言ってきた。甲は、翌日来ることを了承して事務所から出ることができた。事務所を出る前に、Bは「実家暮らしの学生にありがちだけど、ご家族に話をしたら辞めたいと言う人がいるんだけど、そんな情けないことに甲さんはならないよね。」などと言ってきた。

【事例2】

  平成31年春、大学生乙は企業合同説明会帰りの路上で、当該事業者名を名乗るCから、就職活動状況のアンケートへの協力を求められた。乙は、アンケートくらいなら答えても良いと考え答えた。アンケートは、就職活動状況等についてチェックしていく形式のもので、氏名、連絡先等を記入する項目があり、乙は各項目に記入した。アンケートが終わるとCから、「無料体験レッスンの案内の連絡をさせてもらいますね。」と言われ、チラシを渡された。チラシには一生懸命塾などの記載があった。1か月近く経った頃、乙の電話に見知らぬ電話番号から着信があり、電話に出ると「前にアンケートを受けてもらった一生懸命塾のDです。」などと名乗り、Dは「一生懸命塾の無料のレッスンを受けませんか。」、「就職活動に役立つレッスンです。」などと案内をしてきた。乙は、アンケートに答えたときにCが言っていた無料体験レッスンの案内だと思い、どの様に行われる無料レッスンかを尋ねると、Dは「就活生を応援するためのレッスンです。」などと、説明した。乙は就職活動中だったので、就職活動に役立つレッスンが無料で受けられるものならば受けてみようと、参加すると返答した。電話後、無料体験レッスンの日時や、開催場所が載ったメールが送られてきた。届いたメールには、レッスンに参加すると一生懸命塾への入塾の案内に繋がる旨の説明などは載っていなかった。
Dと約束した日、乙は当該事業者の事務所が入るビルに行った。無料体験レッスンが終わると、従業員が学生それぞれについて席を移動し、アンケート様式で無料体験レッスンの感想を求められた。乙には当該事業者従業員Eがついて、事務所の奥にあるパーテーションで区切られて一対一で話しができる席に案内され、アンケート用紙を記入した。アンケートの内容は無料体験レッスンに関する評価を問うものだった。用紙が回収されると突然、Eから「説明会はいつ来れます。」などと質問された。乙は、説明会とは何のことだと思ったが、Eから続けて「説明会は2時間くらいなんだけど、明日に来れるかな。」と聞かれ、乙が説明会に参加する前提で話が進み、乙がいつ参加できるかを決める状況になってしまった。また、Eからは「説明会」とだけしか言われておらず、乙はその日に受けた無料体験レッスンのような説明会を想像して、参加してもいいかと考えた。ただ、翌日の参加は都合が悪かったので無理だと答えると、Eから「いつなら来られるかな。」と半ば強引に感じる口調で聞かれたため、翌週に参加することにした。
約束の日時、乙が事業者の事務所に着くと、Eではなく、Dが話しかけてきた。乙はDに案内され、事務所奥にある、パーテーションで分けられ、一対一で話しができる席に移動した。説明会は、乙以外の学生がおらず、Dと一対一だった。席に着くと、Dから1時間くらい一生懸命塾についての説明を受け、動画を見せられた。乙は、Dからの説明や動画を見て入塾したいとは思えず、Dから感想を聞かれ「自分は入塾はしないです。」と答えた。すると、それまで親しげに話していたDの態度が突然に急変して、表情が不機嫌そうな怖い顔になり、冷たく脅すような口調の話し方で「入らないと成長できないよ。」と言ってきた。乙はDの突然の態度の豹変ぶりに驚き、戸惑ってしまった。ただ、乙は入塾する気はなかったので、Dに入塾する意思のないことを数回言ったがDには納得してもらえなかった。Dは乙に「入塾する」と言わせたいのか、「今で大した人生を歩んで来なかったんだろ。」、「親や大人に頼っているようだからだめなんだ。」などと、まるで一生懸命塾へ入塾しない人はダメな人であるかのような言い方をしてきた。乙は、どうにか、Dに納得してもらおうと、その後も入塾する意思がないことを言い続けたが、Dとの話は終わらなかった。
Dからの勧誘は30分くらい続き、その内、乙は自分に悪い所があって、そこを攻められているような心が痛い気持になった。乙はDからの言葉で追い詰められた気持ちになっていたことや、「入塾する」と言わないとDから解放されないのではという思いから、入塾すると答えた。Dは再度、親しげな態度になり「入塾すれば乙さんのためになるから。」、「以前は毎月、授業料が掛っていたんだけど、一生懸命塾を応援してくれる企業がついて、塾代も最初に入学金2万円と授業料2万円を払えば、それ以上支払わなくてよくなったんだよ。」などと、一生懸命塾に掛る費用の話をしてきた。そして、Dが準備していた用紙を乙に提示し、入塾してからの目標を3つ書くよう求めてきた。乙はその用紙に自分の氏名や目標などを記入した。その後、Dから案内され4階の一生懸命塾の施設などを見せられた。そして、Dから契約書の作成や支払いは翌日に行うので印鑑と費用を準備するよう言われた。乙がビルを出ることができ、時間を確認すると事務所に来てから約3時間経っていた。

【事例3】

    平成30年秋、大学生丙が駅近くの歩道を歩いていると、当該事業者名を名乗るFから「学生さんですか。」などと声を掛けられた。そしてFから一生懸命塾のチラシを渡され、「無料就活セミナーの案内をするから連絡先も記入してね。」とアンケート用紙の記入を求められた。アンケートは就職活動に関する意識調査のようなもので、名前、連絡先などを記入する欄があり、丙は自分の名前などを素直に記入した。記入が終わると、Fは丙に電話すると言って離れていった。
令和元年夏、丙の電話に見知らぬ電話番号から着信が入るようになった。丙が電話に出ると、当該事業者名を名乗るGが、「一生懸命塾の無料就活セミナー参加のご案内です。」、「就活生のためになる無料セミナーがあるから来ませんか。」、「絶対ためになる無料セミナーだから来なよ。」などと誘ってきた。丙は、就職活動のことを考えていた時期でもあり、参加すると答えた。Gから、無料就活セミナーの開催日をいくつか挙げられ、丙が都合の合う日を答えると、Gは日程や場所の確認メールを送ると言って電話を切った。数分後、丙に、無料就活セミナーの日時、場所などが記載されたメールが届いた。Gの話も、送られてきたメールの内容も、無料就活セミナーに関することだけで、一生懸命塾への入塾を案内してくるような内容はなかった。
約束の日、丙は当該事業者の事務所へ行った。無料就活セミナーは2時間くらいで終わり、講師と入れ替わるようにGが教室に入ってきて、丙に「電話で話をしたGです。」、「無料就活セミナーの内容はどうだった。」などと、丙に問いかけてきた。丙は無料就活セミナーの内容に好印象を受けたことなどを答えた。Gからは「じゃあ、もっと説明をしたいんだけど、明日また来られるかな。」などと言われた。丙がGに翌日は午後に予定があることを伝え、午前中ならば参加できることを答えた。
翌日の約束時間、丙はGに仕切りで囲まれたテーブル席に案内され、一対一の状態で話しが始まった。最初にパソコンで、一生懸命塾のビデオを見せられ、その後、Gから就職活動の現状の話や一生懸命塾で行われている講義などの説明をされた。 ほかにも、Gは一生懸命塾の費用についての説明し、「前は毎月、授業料がかかったけど、もといに協賛してくる企業の応援があるから毎月の授業料は掛らなくなったの。」と説明をしてきた。Gの話し方は明るく親しげで、共感を求めてくるような話し方で、丙は一生懸命塾へ入塾すると言わせたいのだと感じた。だが、丙は前日受けたような講義を受けるつもりで来ていたので、入塾の勧誘を受けることになるとは思っておらず、その日の内に入塾するかどうかを答えるのは無理だと考えた。
Gから、入塾の意思を聞かれたので、丙は「考えたいです。」と答えた。すると、それまで明るく親しげに話してきたGの雰囲気が突然変わり、目が怒った冷たい表情で黙って丙のことを見てきた。丙は、「考えたいです。」と答えれば、勧誘が終わると思っていたので、Gの雰囲気が突然、変わったことに戸惑ってしまい、丙を見てくるGの冷たい表情に怖さを感じた。沈黙した時間が続き、Gは冷たいは表情のまま、冷たい口調で丙に「今、決めな。」と言ってきた。丙は「帰って考えたいです。」などと答えたが、Gからは冷たく突き放すような口調で「今、決められないならそこまでの人間だ。」、「あんたはその程度の人間だ。」などと言われ、帰りたいという丙の言葉は無視された。丙はさらに、費用が高く、今決められないことをGに言った。それでもGの態度は変わらず、冷たく突き放すような口調で「このままだと就職もできないよ。」などと言ってきた。丙は時間を確認すると、昼を過ぎていて、午後の約束もあったので再度、Gに帰りたいことを伝えた。前日、丙が午後に予定があることを伝えていたので、Gも丙の都合をわかっていたはずだが、Gは帰って良いともダメとも言わず、怒った目で冷たい表情のまま「今決めないと、あんたは今のままで終わりだよ。」などと言った。
丙はこのままでは帰れないのではと、焦りと不安を覚え、Gから解放されるには一生懸命塾への入塾を申し込むしかないと考え、Gに「入塾します。」と答えた。丙が入塾すると言うと、Gの表情は緩み、態度も話し方も普通になって、丙に入塾する前に書いてもらう書類などと言って書面を提示してきた。丙が書面に記入するとGに回収され、丙は控えを貰えなかった。Gから費用を当日支払えるか聞かれ、丙がその日に支払うことが無理だと答えると、翌日、入塾の手続きを行うこととなり、Gから翌日、費用と印鑑を準備するよう言われ、その日の話が終わり、丙は帰れることになった。帰る前に、Gから「親とか学校に相談して、やっぱり入塾をやめるとか言わないでね。」などと言われた。ビルを出ることができて、丙が時間を確認すると、事務所に来てから3時間以上経っていた。

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