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ホーム > 相談したい > 東京都消費者被害救済委員会 > 紛争処理 > 「個別クレジットを利用した痩身エステの次々契約に係る紛争」あっせん解決

更新日:2017年8月28日

「個別クレジットを利用した痩身エステの次々契約に係る紛争」あっせん解決

平成28年2月10日
生活文化局

 本日、東京都消費者被害救済委員会(会長 村千鶴子 弁護士・東京経済大学現代法学部教授)から、「個別クレジットを利用した痩身エステの次々契約に係る紛争」(平成27年8月11日付託)があっせん解決したと知事に報告がありましたので、その審議の経過と結果についてお知らせします。

紛争の概要

  • 相手方 甲 : エステティック事業者
               乙  : クレジット事業者
               丙  : クレジット事業者
     
  • 申  立  人 : 60歳代女性(年収約70万円)
  • 契約内容   : 痩身エステ施術契約及び関連商品購入契約(合計7契約)
                       クレジット契約 支払総額約225万円
                       (契約を締結した日付順にそれぞれ「第1契約」から「第7契約」とする。)


申立人の主張による紛争の概要は、次のとおりである。
   
平成26年4月、申立人は相手方甲の店舗に出向き、痩身エステモニターコースに申し込んだ。モニターコースが終わる前に、店長から引き続き施術を受けるよう勧誘され、施術回数20回、約42万円のコース契約を結んだ。支払には個別クレジット24回払を利用した。
   施術のために店舗に出向くと、まだ未施術分が残っているにもかかわらず、次のコースや商品の購入を、長時間施術を受けて疲れている時に勧められた。申立人は「支払が苦しい。」、「今受けているコースが終了してから契約するか考えたい。」と言って断ったが、聞き入れてもらえず、店長らから「ここで止めたらリバウンドする。」などと勧誘され、断りきれずに12月までの8か月間に合計7契約、支払総額約225万円の契約を結んだ。しかし、6月頃には既に支払が苦しくなり、翌年にはクレジットの支払が遅れ、督促されるようになってしまった。
    断っても勧誘され続け、断りきれずに結んだ契約であり、また、年収の約3倍もの契約を結んでしまったことから、過量な契約なので解約したいと相手方甲に訴えた。しかし、相手方甲は申立人が施術を全て受けているため解約等には応じられないと主張し、紛争となった。                        

あっせん解決の内容

       断り続けている申立人に勧誘をし続けたこと等をもって、第4契約以降の契約はつけ込み型勧誘による公序良俗違反に該当し、無効であると判断した。
      
    これに基づき、第4契約以降の役務提供契約及び無効となった契約に伴うクレジット契約を解約処理する(総額約90万円)。申立人に返還される第4契約以降の既払金を第1契約~第3契約の残債務額に充当することで解決した(精算後の残債務額合計約55万2,000円)。

消費者へのアドバイス

    契約をする前に、本当に契約をする必要があるのか冷静に考えましょう。契約した後でも本件のようなエステティック契約は、特定継続的役務提供として特定商取引法によりクーリング・オフや中途解約ができます。困ったときはすぐに消費生活センターに相談をしましょう。
   クレジットを利用する場合は、自分の支払能力に見合っているか慎重に検討しましょう.。  

 ※特定継続的役務提供とは
   長期間にわたって継続的な役務を受けるために、高額な対価の支払を予め約定する契約のこと。特定商取引法では、現在、エステティック、語学教室、家庭教師、学習塾、結婚相手紹介サービス、パソコン教室の6つの役務が対象となっている。
      
                           

困ったときにはまず相談を!!

イメージおかしいなと思ったら、最寄りの消費生活センターにご相談ください。

東京都消費生活総合センター
03-3235-1155(相談専用電話/相談窓口のご案内
 

主な審議内容

1  本件契約の実態と問題点
  
「痩身」という目的を達成するためには、当初より同一あるいは類似の契約を繰り返し締結する必要があったと考えられる。本件は7件の契約が締結されているが、むしろ全体として一つの継続的役務提供契約と解した方が実態に合致している。
    しかし、申立人は同種の契約を次々と重ねて結び、その結果、どの契約の何回目の施術を受けているのか把握できず、気付いた時には中途解約の機会を失っていた。
   また、前のコースの役務が残っており、あえて次の契約を結ぶ必要はないにもかかわらず、相手方甲は契約を結ばないとリバウンドすると言って勧誘していたこと等から、本件の勧誘行為は特定商取引法の禁止行為(役務の効果及び契約を締結する事情に関する不実告知)に該当し、取消しできる可能性があった。

2  本件勧誘行為の問題と「つけ込み型勧誘」による公序良俗違反
  
相手方甲は、申立人が施術を受けて疲れている時に勧誘をしており、また、申立人が「支払が厳しい。」、「これ以上は無理です。」と何度も断っているにもかかわらず、「ここで止めたらリバウンドする。」などと言って執拗に勧誘をしていた。このことから第4契約以降は、申立人が合理的な判断を行うことができない状況を利用して不必要な契約を締結させた「つけ込み型勧誘」として、公序良俗違反により無効であると判断した。

3  クレジット事業者の責任
  
相手方乙及び相手方丙は適切な加盟店管理を怠っており、また、個別支払可能見込額調査の算定方法の一部に疑問があった。クレジット事業者が申立人の資力を超えた与信に応じたことにより、相手方甲による公序良俗違反の契約が助長されたと考えられ、第4契約以降のクレジット契約についても公序良俗違反により無効であると判断した。

4 清算について 
   
割賦販売法は不実告知等により個別クレジット契約を取消す場合、消費者がクレジット事業者に既払金の返還を請求できるとしている。本件は不実告知による取消し等ではないが、つけ込み型勧誘の違法性の高さに鑑み、割賦販売法の清算方法を類推適用した。
   また、申立人が拒絶の意向を示した後に提供された役務については、不当勧誘による押し付けられた給付と考え、申立人が返還する必要はないと判断した。

同種・類似被害の再発防止のために

1 事業者に対して 

  1. エステティック事業者に対して
       有形の商品等と異なり、役務の内容は把握しにくいため、契約内容を消費者が十分理解できるように説明をする必要がある。また、施術を受けて疲れている時に、説明や勧誘を行うことは避けるべきである。
       前の契約が残っているのに新しい契約を勧めるのは過量な契約になりかねない。契約に際しては、消費者の資力等に配慮し、契約意思を十分に確認することが大切である。
  2. クレジット事業者に対して
       支払可能見込額を法律等のルールに従い厳格に調査することはもちろん、本件のように次々と同種契約の申込みがあった場合は、特に慎重に与信判断を行うべきである。また、加盟店の勧誘方法等について、より一層の調査・管理に努めるべきである。

2 消費者に対して

    エステティックに頼る前に、まずは自分の生活習慣を見直し、本当に契約をする必要があるのか冷静に判断して欲しい。
    複数のクレジットを利用すると支払総額等を把握するのが難しくなる。クレジットを利用する際は、支払能力等と照らし合わせて慎重に検討することが大切である。

3 行政に対して

  行政は積極的に消費生活相談情報等から消費者被害情報などを収集、分析し、消費者が不当な被害を受けることがないよう適切な措置を講じるべきである。また、契約に関する問題点や注意点について、より一層広報することが必要である。          

印刷用PDFはこちら(PDF:390KB)

報告書


「個別クレジットを利用した痩身エステの次々契約に係る紛争」(報告書)(PDF:1,037KB)

東京都消費者被害救済委員会

委員名簿

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お問い合わせ先

東京都消費生活総合センター活動推進課消費者被害救済担当

電話番号:03-3235-4155

ファックス番号:03-3268-1505

  • 東京都生活文化局消費生活部
  • 東京都消費生活総合センター
  • 東京都計量検定所

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