ページの先頭です

ページ内を移動するためのリンク
本文(c)へ
グローバルナビゲーション(g)へ
ローカルナビ(l)へ
サイトのご利用案内(i)へ

東京くらしWEB

くらしに関わる東京都の情報サイト

ホーム > 相談したい > 東京都消費者被害救済委員会 > 紛争処理 > 「看護学校の入試対策講座の解約・返金に係る紛争」あっせん解決

更新日:2017年8月28日

「看護学校の入試対策講座の解約・返金に係る紛争」あっせん解決

平成28年2月3日
生活文化局

 本日、東京都消費者被害救済委員会(会長 村千鶴子 弁護士・東京経済大学現代法学部教授)から「看護学校の入試対策講座の解約・返金に係る紛争」(平成27年8月11日付託)の審議の経過と結果について、知事に報告がありましたので、お知らせします。

紛争の概要

  • 申立人
    2名(A:30歳代女性、B:50歳代女性)
  • 相手方
    看護学校入試対策講座等の役務提供を行う事業者
  • 契約内容
    A:小論文講座、3教科(国語、数学、英語)の講座(契約金額 約20万円)
    B:小論文講座 (契約金額 約16万円)
  • 申立人らの主張による紛争の概要は、次のとおりである。

 申立人らは、看護学校の社会人入試や病院の就職試験対策のため、小論文の書き方の教授や添削が受けられる通信講座を探していた。インターネットで相手方のホームページを見て問い合わせたところ、相手方から、添削だけでなく直接指導(講義)も受けられる講座(以下「本件講座」という。)を勧められた。Aは、平成27年5月8日に受け取ったメールに「5月10日までに申込みの場合のみ1名だけ枠がある」と書かれていたことから、慌てて申し込んだ。Bは、就職試験に備えるという目的を告げたが、相手方から「講座の受講生は全員社会人で就職試験を突破する体験やノウハウを受講生から直接聞ける」と本件講座を勧められた。このような事情から、申立人らは本件講座(約16万円ないし20万円)をインターネットや電話で申し込んだ。
申込み後程なく教材等が届き、申立人らは勉強を始めたが、同年5月中旬に講義を受けたところ、期待したような内容ではなかったため、Aは受講当日に、Bは翌日に、本件講座を辞めたい、未受講分の受講料等を返金して欲しいと相手方に電話で申し出た。Aに対して、相手方は口頭で約10万円を返金する旨回答したものの、後日、解約するが返金には応じないと記載された文書を送ってきた。Bに対しても、相手方は解約・返金には応じられないと回答をしてきた。
相手方の対応に納得がいかなかった申立人らは、消費生活センターに相談し、改めて解約及び未受講分等の返金を求めたが、相手方は解約しても返金する義務はないと主張し、紛争となった。                

あっせん解決の内容

 本件講座は、特定商取引法の特定継続的役務(特定商取引法施行令12条別表四※1)に該当し、契約書面の不交付のため、クーリング・オフが認められる事例である。そこで、本件契約を解除し、申立人らは手元にある教材を相手方へ返還し、相手方は支払済代金を申立人へ返還することが妥当である、とのあっせん案を提示したところ、双方が合意し解決した。
※1 学校の入学試験等のための学力の教授で、事業者が用意する場所以外で提供されるもの(家庭教師や通信教育など)

消費者へのアドバイス

 本件のような受験目的の講座など、契約期間が長期にわたる継続的役務の場合、役務提供を受けてみないと自分に合うかどうかわからないという面がある一方、契約金額が高額になりがちであることから、トラブルが生じやすい。
このようなトラブルに遭わないために、事業者を選ぶ際には、事業者がホームページ、パンフレット、契約書や体験授業等を通じて多角的な情報を契約締結前に提供しているか、解約などに関する情報提供が十分に行われているかについて、注意して確認して欲しい。

困ったときにはまず相談を!!

イメージおかしいなと思ったら、最寄りの消費生活センターにご相談ください。

東京都消費生活総合センター
03-3235-1155(相談専用電話/相談窓口のご案内
 

 主な審議内容

1 特定商取引法の適用とその効果
 本件の役務は、相手方が提供する場所で行われる講義や演習と通信手段により提供される添削が一体となって提供される、看護学校等入試対策のための学力の教授であることから、特定商取引法で規定する特定継続的役務(特定商取引法施行令12条別表四※1)に該当すると考えられる。本件相手方は、インターネットによる申込みであることを理由に法定書面(特定商取引法42条2項)の交付を行っていなかったことから、申立人両名からの解約申出によりクーリング・オフが有効になされたと解することができる。
なお、クーリング・オフが行われた場合、契約は遡って無効になると解され、当事者は不当利得として受領したものを返還する義務がある(民法703条)ため、申立人らは受領したテキスト等を返還する義務があるが、現存利益の返還で足りる。提供済みの役務については、相手方は対価を請求できない(特定商取引法48条6項)。

2 その他の問題点
 特定商取引法の適用がある場合、本件のような解約申出の拒絶は、同法が禁止する解除妨害(44条3項)や債務履行拒否(46条1号)に当たるおそれがある。また、受講者定員を正しくホームページで示すなど、広告表示の改善も望まれる。

同種・類似被害の再発防止のために

1 事業者に対して
 特定継続的役務提供事業者においては、法定書面交付など特定商取引法等の規定の遵守を徹底されたい。
民間教育事業については、文部科学省・経済産業省・厚生労働省から平成26年6月、「民間教育事業者における評価・情報公開等に係るガイドライン(検討のまとめ)」※2が公表されている。それには、事業者の行うべき課題(ガイドライン)として、自己点検・評価及び情報公開が挙げられている。
事業者においては、トラブルの未然防止のためにも、上記ガイドラインを参考に、消費者が必要としている情報の公開に努める等、積極的な取り組みを行うことを求めたい。
※2 文部科学省(平成26年8月8日生涯学習政策局生涯学習推進課)ホームページ
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/sonota/004/houkoku/1350813.htm外部サイトへリンク

2 行政に対して
 本件のような入試対策を目的とする講座は、通信教育部分がなく通学部分のみの場合、現役の生徒等でなければ特定商取引法が適用されない。本件のように社会人等を対象とした通学講座の場合、特定商取引法の適用がないため、受講契約の解除は民法等の規定によることとなる。この場合、約定で受講者が負担すべき金額が高額に設定され、実質的に解約が困難となるなど、受講者により解約に係る費用に差が生じる。同じ役務提供であっても、受講対象者により、特定商取引法の適用を否定し、このような差を生じさせる合理性はないことから、指定役務について政令改正が求められる。
さらに、指定役務制を採用すること自体に合理性があるのかどうか、廃止も含めて検討されたい。
継続的役務提供については、特定商取引法適用の可否、解約に際しての初期費用の算定やクレジット契約をした場合の精算など、種々問題がある。行政庁においては、被害予防の見地から、ホームページ等を通じて、トラブル事例を紹介していくことが期待される。

印刷用PDFはこちら(PDF:341KB)

報告書

「看護学校の入試対策講座の解約・返金に係る紛争」(報告書)(PDF:785KB)

東京都消費者被害救済委員会

委員名簿

Adobe Readerのダウンロードページへ

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先から無料ダウンロードしてください。

お問い合わせ先

東京都消費生活総合センター活動推進課消費者被害救済担当

電話番号:03-3235-4155

ファックス番号:03-3268-1505

  • 東京都生活文化局消費生活部
  • 東京都消費生活総合センター
  • 東京都計量検定所

Copyright © Tokyo Metropolitan Government. All Rights Reserved.