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ホーム > 相談したい > 東京都消費者被害救済委員会 > 紛争処理 > 「FX自動売買ソフトウェアの売買契約等に係る紛争」あっせん・調停不調

更新日:2017年8月28日

「FX自動売買ソフトウェアの売買契約等に係る紛争」あっせん・調停不調

平成27年3月23日
生活文化局

 本日、東京都消費者被害救済委員会(会長 村千鶴子 弁護士・東京経済大学現代法学部教授)から、「FX自動売買ソフトウェアの売買契約等に係る紛争」(平成26年10月14日付託)があっせん・調停不調により終了したと知事に報告がありましたので、その審議の経過と結果についてお知らせします。

紛争の概要

  • 申立人:3名(いずれも20歳代前半の男性)
  • 契約内容:FX自動売買ソフトウェア(※ 「FX」は「外国為替証拠金取引」を指す。)
  • 支払金額:100万円(2名)、50万円(1名)

■申立人らの主張
 SNSで知り合った友人から紹介された知人に連れて行かれた会社(相手方)において、「平均リターンが年60~70万円くらい」等と勧誘され、「FX自動売買ソフトウェア」の売買契約を締結した。「月々の返済額に相当するような利益が出る」、「自分もそうした」等と消費者金融業者から借金をして代金を支払うよう相手方や知人から仕向けられ、借金をして100万円(1名は50万円)を支払った。実際に取引が始まってみると、勧誘時に相手方から説明されたような儲けが出なかったため、解約を申し出たが、相手方が応じなかったことから紛争となった。

■相手方
株式会社グロリアス(平成26年9月25日解散、解散前の代表取締役:上田淳一)
登記上の本店所在地:東京都港区芝大門二丁目1番1号、代表清算人:今出吉美

あっせん・調停の結果<相手方が同意せず、あっせん・調停不調>

■委員会が示したあっせん案及び調停案の内容

  • 相手方の販売方法は訪問販売に該当し、書面の不備に起因するクーリング・オフにより、さらに、勧誘時の不実告知や断定的判断の提供による取消しにより、契約は消滅していると考えられる。そこで、「相手方は申立人らから受領した代金100万円(1名は50万円)を返還する」というあっせん案を提示したところ、申立人3名は受諾したが、相手方は受諾しなかった。
  • 同様の内容にて調停案の受諾を勧告したが、相手方は受諾しなかった。

■相手方があっせん案及び調停案に同意しなかった理由

  • 現在、清算業務を行っているが、法人に資産がほとんどない。債務についてはいまだ把握できていない状態であるが、債務超過は確実であり、全額返済を受諾することは困難である。

※ 委員会からの再三にわたる資料提出や事情聴取への出席要請に、相手方は一切応じなかった。

消費者へのアドバイス

  • SNS上で親しくなったように思っても、そのことをアポイントメントセールスに利用する悪質事業者がいることに十分注意する必要がある。万一、不本意なあるいは疑わしい契約をしてしまった場合は、直ちにクーリング・オフ等の手続きを検討する必要がある。
  • 外国為替証拠金取引(FX取引)は、少額の証拠金で多額の差益を獲得できる一方で、急激に多額の損失を被るリスクも高く、金融商品取引法で不招請勧誘禁止等の規制が行われている取引でもある。
    このことを十分理解し納得した上で、金融商品取引業の登録をしている業者を、他の金融商品ともよく比較検討し選択すべきである。

困ったときにはまず相談を!!

イメージおかしいなと思ったら、最寄りの消費生活センターにご相談ください。

東京都消費生活総合センター
03-3235-1155(相談専用電話/相談窓口のご案内
 

主な審議内容

■本件契約の取引対象
本件契約は、契約書上は「FX自動売買ソフトウェア」の入ったUSBメモリ(商品)の売買契約となっているが、その実質は、申立人らとニュージーランドのFX取引業者(注1)との間の一任売買取引を相手方が取り次ぐ役務提供契約と解する余地がある。
注1:相手方が申立人らに取引を勧めた「Deal Matrix Limited」について、関東財務局は平成25年12月5日付け「無登録で金融商品取引業を行う者について」により氏名等を公表した。

■代金の返還(特定商取引法2条、4条、5条、6条1項、9条、9条の3、消費者契約法4条1項)
本件の各契約締結過程を見ると、いわゆるアポイントメントセールス(訪問販売)に該当することから、特定商取引法の適用を受け、書面の法定記載事項の不備により、クーリング・オフが成立している。
また、申立人らを勧誘するに際しての言動(100万円の対価の対象物を正確に告げない、申立人らが契約締結を即断しないと購入機会を逸すると思うよう仕向ける、消費者金融業者からの借入元本と利息が返済できるだけの利益が確実に得られると告げる)は、不実告知や断定的判断提供に該当することから、特定商取引法及び消費者契約法により取消すことも可能である。
以上から、相手方は申立人らが支払った商品代金を返還する義務を負う。

■禁止行為違反等(特定商取引法6条4項、7条4号(省令7条3号)など)
 本件契約締結過程において、相手方は、特定商取引法の禁止事項に当たる行為(販売目的を告げずに公衆の出入りしない場所へ消費者を呼び出しての勧誘)や適合性原則に違反する行為(代金を消費者金融業者から借金をして支払うように仕向ける)を行っている。
さらに、本件の契約内容は、本来、金融商品取引法の適用を受けるべきものであるのに、「FX自動売買ソフトウェア」の売買を装うことで、金融商品取引法の適用を免れようとする脱法行為である。

■損害賠償(民法709条)
 相手方が行った不実告知、適合性原則違反、金融商品取引法を免れようとする行為は、正確かつ十分な情報に基づいて自由に判断できる状況においてなされるべき消費者の自己決定権を侵害する不当な勧誘行為である。不当勧誘行為により不本意な契約締結がなされ、申立人らに財産的損害が発生していることから、相手方は、申立人らが消費者金融業者から借り入れた元本相当額及び借入利息相当額の損害賠償義務を負う。

事業者に対して<同種・類似被害の再発防止に向けて>

■金融商品取引法の脱法行為について 

  •  金融商品取引法は、投資一任契約(注2)について、投資運用業者として登録を求めている(同法2条8項12号、28条4項)。さらに投資一任契約の締結の代理や媒介をする場合は、投資助言・代理業としての登録が必要である(同法2条8項13号、28条3項)。
    本件の契約は「FX自動売買ソフトウェアの売買契約」というが、その実質は、日本の金融商品取引法の投資運用業の登録をせずに、投資一任契約をしている海外の業者の代理ないし媒介をしているものである。本件相手方のようなサービスを業務とする場合は、金融商品取引法の登録をしなければならない。
    注2:金融商品の価値等の分析に基づく投資判断の全部又は一部を一任されるとともに、当該投資判断に基づき投資を行うのに必要な権限を委任されることを内容とする契約

■販売方法や破綻処理の問題について

  •  相手方は、申立人らに消費者金融業者から借金をさせて売買代金に充てさせた。その際に、収入を実際よりも高く申告させたり、返済計画を偽らせたりした。このような行為は、貸金業法の借主(消費者)保護のため設けられた規制を反古にするもので、許されない。
  •  相手方は、会社清算中であり、また資産不足であるとして、本件のあっせん・調停を拒否した。金融商品取引法や特定商取引法に照らして問題のある業務や取引をしながら、清算処理に逃げ込むことは許されない。

FX自動売買ソフトウェアの売買契約等に係る紛争(概要)(PDF:452KB)

 報告書

FX自動売買ソフトウェアの売買契約等に係る紛争(報告書)(PDF:585KB)

東京都消費者被害救済委員会

委員名簿(平成27年3月23日現在)

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お問い合わせ先

東京都消費生活総合センター活動推進課消費者被害救済担当

電話番号:03-3235-4155

ファックス番号:03-3268-1505

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