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東京都消費生活総合センターでは、国分寺市市民生活部経済課との連携により、平成27年度から国分寺市内の小・中学校において、出前講座を実施しています。平成29年度は小学校3校、中学校1校で合計16クラスにおいて実施しました。
このうち、国分寺市立第一中学校では、第3学年6クラスを2日間に分けて実施、合計186名に受講いただきました。
前年10月に国分寺市市民生活部経済課からの依頼を受け、希望のテーマに合わせて2名の東京都消費者啓発員(コンシューマー・エイド)を選任し、代表で1名の啓発員が担当の家庭科教諭と、内容の打ち合わせを電話やFAXで行いました。
各日を担当する2名の啓発員同士も打ち合わせを行い、同一の内容で講座を行えるように準備しました。
内容のご希望としては、「商品の購入に際して中学生に向けた事例」「SNS関連の事例」「未成年者取消権(未成年者の責任)に関する内容」といったものでした。
本稿では、2月14日に実施した講座の内容を紹介いたします。
「困ったことが起きたら一人で悩まずに消費生活センターにまずは相談しましょう」と、国分寺市消費生活相談室、東京都消費生活総合センターの電話番号、全国共通の番号である「消費者ホットライン」
契約と約束は違うことを、幾つかの事例をもとに解説しました。また、契約はいつ成立するのかを学ぶために、果物屋でリンゴを買う場合を想定し、お店の方(売主)と買い物客(買主)のやり取りの中で生徒に考えてもらいました。
具体的には、以下の3つの時点でどこが契約の成立時点なのか、生徒に「○」の紙を挙げてもらいました。
生徒の回答で多かったのは②でした。講師から「契約は申し込みに対して承諾した時に成立するので、①が正解です」と解説しました。
啓発員が作成した「ケータイで有料サイトに登録しちゃった!」というタイトルの台本を使い、ロールプレイを行いました。
生徒に、友人同士、有料サイトの業者、ナレーターに扮してもらい、“間違って有料サイトに登録してしまい業者から料金が請求された”という想定でロールプレイを行い、その対処法を学びました。
校長先生に飛び入りで有料サイトの業者役をしていただいたクラスもあり、盛り上がりました。
また、クイズ形式で、クーリング・オフの適用についてなど、いくつかの設問を投げかけ、生徒に「○」か「×」か考えてもらいました。
最後に、啓発員作成の替え歌で「188」を再度復唱して、講座を締めくくりました。
講座終了後、生徒の皆さんから、以下の感想をいただきました。
東京都消費生活総合センターでは、平成29年度に「学校向け出前講座」(小・中・高・大学・専門学校等)を145回実施、17,959名に受講していただいております。また、一般講座(講義形式)だけでなく、実験講座も実施しています。
出前講座は、クラス別授業だけでなく学年集会やセーフティ教室などでも実施しますので、消費者教育にぜひご活用ください。