わたしは消費者 教員向け消費者教育情報提供誌・Web版
 

平成28年度

小学生・中学生・高校生の消費生活相談概要

東京都消費生活総合センター 相談課

平成28年度に東京都内の消費生活センターに寄せられた相談総数は120,813件で、そのうち「若者相談」(契約当事者が29歳以下である相談)は13,889件であり、全体の11.5%でした。

契約当事者が小学生・中学生・高校生の相談件数

契約当事者が小学生・中学生・高校生の相談総数は1,159件で、前年度の1,480件に対して21.7%減少しています。またその内訳は、小学生187件、中学生428件、高校生544件でした。【図1】

【図1】契約当事者が小・中・高校生の相談件数

【図1】契約当事者が小・中・高校生の相談件数

相談内容の内訳

小・中・高校生からの相談内容の大半は、インターネットを通じて得られる情報の「デジタルコンテンツ」で、小学生の相談の76.5%、中学生の相談の62.4%、高校生の相談の38.6%を占めています。

この他の相談では、ダイエットサプリ、青汁、酵素食品等に関する「健康食品」の相談が目立ちます。相談の多くが、お試しのつもりで申し込んだら4〜5回継続購入が条件の定期購入契約と判明し、解約したいという内容となっています。また、「基礎化粧品」「学習塾」「携帯電話/携帯電話サービス」等に関する相談も目立ちます。【表1】

相談の最も多い「デジタルコンテンツ」の内訳を見ると、小・中・高校生ともに、「アダルト情報サイト」に関する相談が非常に多く、5割となっています。

この他では、「オンラインゲーム」に関する相談、有料サイト利用料の架空請求等の「デジタルコンテンツ@」、アプリの購入等の「他のデジタルコンテンツ」の相談が多くなっています。

デジタルコンテンツに関する相談の占める割合を小・中・高校生別に見ると、「オンラインゲーム」では小・中学生が、「デジタルコンテンツ@」では高校生の割合が大きくなっていることがわかります。【表2】

【表1】平成28年度 小学生・中学生・高校生別 相談が多く寄せられた商品・サービス別一覧

小学生(187件)
商品・サービス名 件数
デジタルコンテンツ 143
他の玩具・遊具 6
電子ゲームソフト 3
中学生(428件)
商品・サービス名 件数
デジタルコンテンツ 267
健康食品 21
学習塾 10
他の化粧品 ※1 7
音響・映像機器 5
携帯電話/携帯電話サービス ※2 5
コンサート 5
高校生(544件)
商品・サービス名 件数
デジタルコンテンツ 210
健康食品 54
基礎化粧品 17
携帯電話/携帯電話サービス ※2 10
コンサート 8

【表2】平成28年度 デジタルコンテンツに関する相談の内訳及び割合

小学生(143件)
アダルト情報サイト 71 49.7%
オンラインゲーム 52 36.4%
デジタルコンテンツ@ ※3 14 9.8%
他のデジタルコンテンツ ※4 6 4.2%
中学生(267件)
アダルト情報サイト 142 53.2%
オンラインゲーム 70 26.2%
デジタルコンテンツ@ ※3 32 12.0%
他のデジタルコンテンツ ※4 11 4.1%
出会い系サイト 7 2.6%
映画配信サービス 3 1.1%
音楽情報サイト 2 0.7%
高校生(210件)
アダルト情報サイト 113 53.8%
デジタルコンテンツ@ ※3 37 17.6%
オンラインゲーム 23 11.0%
他のデジタルコンテンツ ※4 22 10.5%
出会い系サイト 11 5.2%
映画配信サービス 2 1.0%
音楽情報サイト 2 1.0%
(※1)
「他の化粧品」は、化粧石鹸、制汗・消臭剤等に関する相談
(※2)
「携帯電話/携帯電話サービス」は、携帯電話機本体に関する相談と加入契約等に関する相談の合計
(※3)
「デジタルコンテンツ@」は、有料サイト利用料の架空請求等に関する相談
(※4)
「他のデジタルコンテンツ」は、アダルト情報サイト、出会い系サイト、オンラインゲーム、映画配信サービス、音楽情報サイト以外のデジタルコンテンツに関する相談

相談事例

アダルト情報サイト

中学生の息子が親のスマートフォンを使い、無料のアダルトサイトにアクセスし、画面をクリックしたら登録完了となり、約20万円の請求画面が表示されてしまった。サイト画面に誤作動の場合の連絡先の記載があったため、親である私が自宅の固定電話から連絡したが、すぐ電話を切られてしまった。

消費者及び教員の方へのアドバイス

消費者に会員登録や契約をしたと思わせて高額な料金を請求する「ワンクリック請求」と呼ばれる手口です。クリックすることでアダルトサイトへの登録となることが消費者にはっきりわかるように書かれていたわけではないので、契約は成立しているとは言えず、支払い義務も生じません。また、サイト事業者へ連絡すると自分から連絡先を教える結果になります。絶対に連絡しないでください。

デジタルコンテンツ@

小学生の娘の携帯電話に、「有料動画サイトに登録があり、本日中に連絡しないと法的措置をとる」と記載したメールが届いた。娘の携帯電話は子供向けのものなので、動画サイトには接続ができないようになっている。娘も動画サイトは見ていないと言っている。

消費者及び教員の方へのアドバイス

架空請求は無視しましょう。覚えのない利用料金について問い合わせの電話をすると、執拗な支払い請求を受けることになります。不審なメールは無視して削除し、連絡しないようにしましょう。また、支払い請求には絶対に応じないでください。

その他の事例

【オンラインゲーム】

小学生の息子が母親のスマートフォンで人気のオンラインゲームを課金なしで遊ぶことを、母親も許可していた。今回、ゲーム内の期間限定のキャラクターが欲しかったため、親に無断で課金したようだ。決済のための暗証番号は母親の誕生日だったので、適当に入力したら該当した。オンラインゲームの利用については母親も許可していたから管理責任上の落ち度はあるが、未成年者の契約取消しをしてほしい。

【健康食品】

2週間前、中学生の娘の留守中に健康食品が代引き5千円で届いた。娘に聞くと、1回限りのつもりでスマートフォンからお試し価格千円で購入したが、実際には4回の購入が義務付けられた定期購入であったとのこと。業者に未成年者の契約取消しを主張したが、「購入画面には、定期購入と記載してある。未成年者の場合、保護者の同意済みのチェック欄を設けており、チェックも入っている」と言われ、応じてもらえなかった。

【他のデジタルコンテンツ】

高校生の娘がスマートフォンで占いサイトを検索し、電話占いを利用した。このサービスは20分間無料をうたっているが、占い師が一方的に話を進めてきて、40分ほど利用してしまった。後日、超過時間分の料金について、約8千円の請求がメールで届いた。支払いをするべきか。

消費者及び教員の方へのアドバイス