わたしは消費者 教員向け消費者教育情報提供誌・Web版
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安全性に関する調査・商品テストについて

東京都生活文化局消費生活部生活安全課

1.安全性に関する調査・商品テストの実施

東京都生活文化局消費生活部生活安全課では、商品・サービスによる危害の防止を目的として、東京都消費生活条例(以下「条例」という。)に基づき安全性調査等を行い、調査結果をもとにした都民への情報提供、必要に応じて事業者に対する措置及び国への提案要求等を行っています。

主な調査として、条例第9条に基づく安全性調査(以下「安全性調査」という。)と条例第40条に基づく商品テスト(以下「商品テスト」という。)がありますが、このたび、安全性調査においては「スマートフォンの安全性」に関して、商品テストにおいては「つけ爪やまつげエクステンションに使用する接着剤」に関して取り上げ、調査・分析を行いましたので、その結果をお知らせします。

2.スマートフォンの安全な使用に関する調査結果

スマートフォンの世帯保有状況は、平成26年度には64.2%(注1)となり、国民の3人に2人が保有しているという状況です。今やスマートフォンは、10代の若者も含め、日常生活において欠かせないコミュニケーション手段ともいえるのではないでしょうか。

本調査では、東京都在住のスマートフォンを日常的に使用している10代以上の男女1,005人を対象に、スマートフォンに関する意識、使用実態、危害等経験のアンケート調査と、スマートフォンの温度上昇調査を行いました。

(1)スマートフォンによるケガ、やけどをした経験等

@
スマートフォンによってケガ、やけどをした経験、危なかった経験等があったとの回答は70件ありました。
A
@の経験があった中の約7割(47件)が発煙・発火・発熱によるものでした。【図1】
B
場面別での最多は充電時の37件でした。【図2】
C
充電中では、発煙・発火したケースや発熱によりやけどしたケースもありました。

【図1】スマートフォンによるケガ、やけどをした経験、危なかった経験等の状況

【図1】スマートフォンによるケガ、やけどをした経験、危なかった経験等の状況

【図2】スマートフォンによるケガ、やけどをした経験、危なかった経験等の場面

【図2】スマートフォンによるケガ、やけどをした経験、危なかった経験等の場面

(2)安全な使用に関する注意事項の確認状況

7割以上の人が、スマートフォンの使用にあたって安全な使用に関する注意事項を読んでいませんでした。

【図3】端末の安全な使用に関する注意事項の確認状況

【図3】端末の安全な使用に関する注意事項の確認状況

(3)火災ややけどの原因となる使い方に対する意識

取扱説明書等で示されている危険な使用方法等を参考に、危険だと思われる使い方について訊ねたところ、火災ややけどの原因となる「使用中や充電中に布団などで覆ったり包む」を危険だと思っている人や、「汗による水濡れ」を危険と感じている人はいずれも3割未満で、7割以上の人は危険だと思っていないことがわかりました。また、約2割の人が就寝中、ベッドや布団などの上に端末を置いて毎回充電していました。

(4)スマートフォンの使用状態における温度上昇調査

スマートフォン3検体を用いてアプリケーションを起動し、毛布で包んだ状態における温度上昇を調べたところ、いずれも充電の有無に関わらず最高温度は50℃を超え、身体に長時間接することで低温やけどが起こり得るといわれている温度まで上昇しました。

スマートフォンを毛布で包み、継続的に就寝中の人の体温と同等の温度を与えた場合には、温度が早く上昇する傾向があることもわかりました。

(5)消費者へのアドバイス

@
スマートフォンを布団や毛布で覆ったり包んだ状態で充電やアプリケーションを起動したままにしていると機体が発熱します。長時間肌にふれたままにしておくと低温やけどを起こすおそれがあるので注意しましょう。
A
取扱説明書等で危険な使い方とされている「使用中や充電中に布団などで覆う・包む」や「水や汗に濡らす」ことは、発煙・発火など火災の原因になります。スマートフォン使用に当たっては、取扱説明書などで危険な使い方をよく確認し、正しく使用しましょう。
(注1)
総務省「平成26年度通信利用動向調査」より