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「出前寄席」を学校で活用した事例紹介
平成28年度 東京都立第四商業高等学校「日本の伝統文化学年行事」実施報告
149号PDFファイル(1.13MB)

「出前寄席」を学校で活用した事例紹介

平成28年度 東京都立第四商業高等学校
「日本の伝統文化学年行事」実施報告

東京都消費生活総合センター活動推進課

1   実施の概要

東京都消費生活総合センターでは、東京都立第四商業高等学校との連携により、「日本の伝統文化学年行事」の一環として、下記のとおり「出前寄席」を実施しました。当日は2学年全6クラス200名に受講いただき、消費者問題をテーマに楽しく学んでいただきました。

(1)日時
  • 平成28年12月16日(金)
  • 10:30〜11:30
(2)会場
都立第四商業高等学校 2学年教室
(3)演目
  • 「甘い誘いにゃ罠がある」
  • 「うまい話にご用心」

都立第四商業高等学校

都立第四商業高等学校

2   内容

(1)依頼から実施までの経緯

平成28年9月末に学校からの申込みを受け、電話・FAXにより、担当の主幹教諭と御希望の時間、演目、構成等について打合せを行いました。

今回は、授業時間が限られていることから、1時間で落語2演目ずつを演者6名で6クラス同時に実施する形にしました。

(2)当日の体制

※高座名で記載

クラス 1演目の担当演者 2演目の担当演者
A 立川平林 回路亭しん劇
B 桂竹千代 凡从亭志ん功
C 立川がじら 朝風亭容旦
D 凡从亭志ん功 立川平林
E 朝風亭容旦 桂竹千代
F 回路亭しん劇 立川がじら

当日は、各クラスの生徒責任者が中心になり運営され、演者を控室から各教室まで誘導していただきました。1演目目を20分で行いました。1演目目と2演目目の間に休憩10分をとり、その間に演者が別教室に移動して、6クラス同時に2演目をスタートして、各クラス2人の演者の落語を聞けるよう工夫しました。落語終了後に生徒に感想を書いていただきました。

凡从亭志ん功さん

凡从亭志ん功さん

立川がじらさん

立川がじらさん

立川平林さん

立川平林さん

【 演目 】

1演目:甘い誘いにゃ罠がある

【演目の内容】

大学生の与太郎は、友人のヒロシ君から声を掛けられ、金融業界で知らない人はいないという知人を紹介されました。喫茶店で、高額の投資システム情報の入ったUSBメモリを買って、友達に紹介するだけでお金がどんどん儲かると勧められます。都内に住む叔父さんに事の成り行きを話すと、叔父さんは与太郎にマルチ商法の仕組みを説明し「甘い誘いには罠がある」と教示します。

2演目:うまい話にご用心

【演目の内容】

上京した大学生が、街で英会話の無料セミナーに勧誘され参加、きれいなお姉さんの「うまい話」で英会話教室と教材の契約をさせられてしまいます。都内に住む叔父もマイナンバー制度に便乗した詐欺にあってしまいます。どんな人でも詐欺にあう可能性があることを示唆します。

3   受講された生徒の感想

  • 楽をして儲かる話はないと、改めて落語を聞いて知ることができました。
  • 友達から勧められることもあると知り、少し考えが変わりました。友達を騙すのは、友達からの信用も失ってしまうと感じました。
  • 自分も知らず知らずのうちに加害者になることもあると知り、とても危険だと思いました。
  • 知っている人から、いい話があると言われても、マルチ商法でお金を稼ぐ人もいるので、甘い話には気を付けようと思いました。
  • ネットに株でお金儲けの広告などがあり、今回の話を聞いて改めて恐ろしいと再認識しました。注意喚起の中に笑いもあり、常識人と思っていたご隠居も騙されるところは、予想外で面白かったです。騙されてしまった場合は、契約解除等をしようと思いました。
  • 簡単にアプリをインストールしてしまうのはやめようと思いました。インストールする場合は、説明文や評価などを見て安全性を判断し、自分だけで決断できないときは、家族や身近な方々に相談してから決めようと思いました。
  • インターネットのワンクリック詐欺は無視する。メールや電話番号など安易に個人情報を登録してはいけないと思いました。
  • 英語を学びたいと思っていた時に、英会話にまつわる話を持ち掛けられたら興味を持って、契約してしまうかもしれないと思うと、怖くなりました。
  • 契約をするときは、もう一度本当に必要なのか考え直すことが大事だと思いました。
  • いろいろな詐欺や商法があり、引っかからないための勉強をし、引っかかった場合の対処法も学んでいきたいと思いました。

4   学校の感想

「日本の伝統文化学年行事」として消費生活総合センター活動推進課による「出前寄席」を学年で企画しました。インターネットトラブルや詐欺など消費生活で誰にでも起こりうる事件を演目に、日本の伝統文化である「落語」を熱演される演者の方々を目の前にして、生徒達は魅了されて相づちを打ち、話に大笑いしながら拝聴しました。生徒の感想にもあるように、一人一人が思い、考えさせられたと思います。大変貴重な体験をすることができました。消費生活総合センターの皆様と、落語家の皆様に心より御礼申し上げます。

(主幹教諭 加藤)

5   さいごに

今回、「出前寄席」を活用いただくことで、生徒の皆さんに、落語を通して悪質商法の手口とその対応策を楽しくわかりやすく伝えることができたと思います。

「出前寄席」のお問い合わせ先

東京都消費生活総合センター活動推進課
協働連携事業担当
TEL : 03-3235-4167

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