わたしは消費者 教員向け消費者教育情報提供誌・Web版
高校生向けWeb版消費者教育読本

「もしも未来が見えたなら 〜いつかクレジットカードを使う日に〜」を使用したモデル授業を実施しました

東京都消費生活総合センター活動推進課

東京都消費生活総合センターでは昨年度、高校生向けWeb版消費者教育読本「もしも未来が見えたなら〜いつかクレジットカードを使う日に〜」を作成しました。

過日、当該教材作成委員のお一人である東京家政学院大学 准教授 小野由美子氏のご厚意により、モデル授業が行われました。都立高校の教員及び東京都消費者啓発員で見学させていただきました。

以下モデル授業の概要について紹介します。

1. 開催概要

実 施 校: 東京家政学院大学
実施科目: 消費者情報論
受 講 者: 1年生から受講可(2、3年生が主)
実施日時: 平成27年10月23日 16:20から17:50まで
使用教材: 高校生向けWeb版消費者教育読本
「もしも未来が見えたなら〜いつかクレジットカードを使う日に〜」
http://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/center/kyoiku/web/kou03/
当該教材は、クレジットカードを利用したことのない生徒を対象に「1.基礎知識の習得 2.利用時の注意点 3.実生活における適切な行動の定着」を目的に消費者信用について学べる構成になっています。実際の授業で使えるワークシートと指導者用資料(パワーポイント)もダウンロードできます。

当該教材は「(1)クレジットカードの作成疑似体験 (2)買い物疑似体験 (3)計画的な利用の大切さ」の三部構成になっています。

今回のモデル授業では(1)でクレジットカードの仕組みを学び、○×クイズで申し込み時に必要な「会員規約」を確認し、理解を深めました。また(2)では分割払いとリボ払いの手数料の違いを確認し、それぞれの支払方法のメリット・デメリットを学びました。さらに(3)では「利息計算用プログラム」を用いて、リボ払いで借りた際に、金利や月々の支払額の相違により支払総額がどの位変わるかを計算し比較しました。

2. モデル授業の詳細

今回の授業は、5、6人のグル―プワーキングのスタイルをとり、各グループに1台のパソコンが配置されました。生徒が交代でパソコン作業を行えるように、小野先生が作業ごとに学生を指名してパソコン操作をさせていました。ポイントとなる点については、壇上にモニターを設置し、小野先生が指導者用パワーポイント資料を投影したり、黒板を使用したりして、全員で一緒に確認しながら進行しました。また、事前に、ダウンロードしたワークシートを生徒に配布し、解答を書き込むことで、より確実に授業内容が習得できる工夫がされていました。利息計算では、教材内のプログラムと並行して、各人にスマートフォンの電卓機能で計算を行わせるなど、「飽きない授業」となる工夫がされていました。

3. 授業後の意見交換会

授業終了後、受講した生徒3名も交えて、見学者と小野先生による意見交換会を行いました。Web版教材は視覚的な要素が多いことが特長であるので、さまざまな理解度の生徒にも使い分けができ、今回のような大学生を対象とした授業や、社会人教育での使用のほか、独学もできるとの意見がありました。また、「高校の一斉授業の場合、家庭科室では全員がパソコンを使用できる環境ではないという課題がある」「学校ごとに異なる習熟度に対応できるようにワークシートが工夫されている」「授業時間が限られているので、必要な項目だけを使用するなど教員の工夫が必要」などの意見がありました。消費者信用の授業を通して「消費生活は信用が一番大切。消費を通して人間として成長してほしい、という思いを授業に込めたい」との言葉を、高校の家庭科教員から頂きました。生徒一人一人が人間として成長するための授業に、このWeb版読本をぜひ活用して頂きたいと願います。