わたしは消費者 教員向け消費者教育情報提供誌・Web版
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海外ネット通販トラブルの現状と注意点

消費者庁 消費者政策課 中野 正太

1.はじめに

近年、経済のグローバル化やインターネットの普及・拡大に伴い、日本に居ながら海外の事業者から商品やサービスを購入することが容易になっています。海外ネット通販を利用すれば、日本では購入できない商品やサービスが手に入ったり、日本の店舗より安く購入できたりといった利点があります。しかし、その一方で、破損などによる返品・交換や配送遅延等、国内であれば小さなトラブルでも、「ことばの問題」や「法律・商慣習の違い」から解決が難しかったり、海外の事業者に問い合わせができなかったりすることもよくあります。

そこで、消費者庁では、平成23年11月に消費者庁越境消費者センター(以下、「CCJ」という。)を開設し、海外の事業者とトラブル(対面取引も含む)に遭遇した消費者からの相談を受け付けています。CCJは海外の消費者相談機関と連携しており、その機関を通じて海外の事業者に対応を促すなど、解決に向けたお手伝いをしています(図1)。なお、相談はウェブフォーム、Eメール又はFAXにより受け付けており、電話での受け付けはしていません(注)

本稿では、CCJに寄せられた相談のうち、特に未成年者(19才以下)のトラブルに焦点を当てつつ、相談傾向や相談事例を分析するとともに、そこから導き出される小・中・高校生やその保護者等が注意すべきポイントについて紹介します。

2.相談件数

CCJに寄せられた全体の相談は、平成24年度に2,490件だったのに対して、平成25年度は4,508件で約1.8倍となっています。このうち、未成年者からの相談は、 平成24年度の64件に対し、平成25年度は144件と約2.3倍であり、相談全体より増加率の伸びが高くなっています(表1)。なお、相談全体に占める割合は3%ほどですが、保護者が代理で相談をしているケースもあるため、実際には、未成年者のトラブルはさらに多いと考えられます。

(図1)トラブル解決の流れ

  相談全体
(全年齢)
未成年者
(19才以下)
平成24年度 2,490件 64件
平成25年度 4,508件 144件
増加率 1.8倍 2.3倍

(表1)相談件数