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相談の窓口から

男性の美容医療
―その手術、本当に必要? カウンセリング当日の手術は慎重に―

質問
 包茎かもしれないと思い悩んだ末、インターネットのホームページに包茎手術10万円と広告が出ていたクリニックへ、無料カウンセリングを受けに行きました。カウンセラーから「すぐに手術を受けた方が良い。大きく形よくするためのヒアルロン酸注入や傷を目立ちにくくするオプションも付けた方が良い」と勧められ、当日手術を受けてしまいました。高額なオプションを追加したため、100万円を超える契約になってしまいました。
回答
 真性包茎やカントン包茎の手術には健康保険が適用されることもあり、自己負担金が数万円で済む場合もありますが、包茎手術の多くは、自由診療の美容医療クリニックで行われています。こうしたクリニックでは、カウンセリング時に、自由診療であることや、症状により保険適用になる場合もあることを了解の上で契約するという同意書に署名を求められることがあり、その場合、後から「知らなかった」と主張するのは困難です。また、ヒアルロン酸は数カ月で体内に吸収されてしまうものであり、長期的な効果は見込めませんが、クリニック側からは、この点について十分な説明がされないこともあり、高額な契約になりがちです。すでに手術を受けてしまった後は、自分の受けた手術が本当に必要なものだったのか疑問に感じても、契約がなかったことにはできず、返金交渉は難航しがちです。
 美容医療トラブルというと、女性特有と思われがちですが、意外に男性にもトラブルが多く、包茎手術のほかにも薄毛治療やひげの医療脱毛などでも相談が寄せられています。
 手術を受ける際は、事前によく調べ、慎重に検討することが肝要です。勧められるままに当日手術を受けることは避け、断る勇気を持ちましょう。他人には話しづらいデリケートな問題ですが、困ったときには最寄りの消費生活センターに相談してみましょう。

相談窓口のご案内 …
電話03-3235-1155