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フレッシュ市場 [東京の地産地消 サトイモ]

 サトイモは、熱帯アジアの主食であるタロイモの仲間で、高温で湿潤な気候を好む作物です。通常は食用に供する芋で繁殖します。芋はサツマイモのような「根」由来ではなく、ジャガイモと同様に茎が肥大した塊茎(かいけい)で、親芋の周囲に子芋、その周囲に孫芋を着生します。子芋と孫芋を利用する子芋用品種(土垂(どだれ)、石川早生(わせ)等)、親芋と子芋を利用する兼用品種(赤芽芋、八つ頭等)、親芋を利用する親芋用品種(筍芋(たけのこいも)等)の他に、葉柄(ようへい)を「ずいき」として利用する種類もあります。
 カリウムや食物繊維を多く含み、独特のぬめりはガラクタンやムチンといった成分からなり、消化促進や便秘予防、免疫力を高める働きが注目されています。
 全国で生産され、関東では千葉や埼玉が主な産地ですが、東京でも2,430トンの生産量(全国17位)があります。最近、東京都農林総合研究センターが育成した『東京土垂(どだれ)1号』は、芋の形状や収量性、また土垂特有のぬめりと肉質に優れ、食味の良いことが生産者や消費者から高く評価されています。この秋には、都内の直売所を中心に出回りますので、是非一度手にとって試してみてはいかがでしょうか。

資料提供:(公財)東京都農林水産振興財団 東京都農林総合研究センター

※令和2年7月30日に日本食品科学工学会より発表された、「食品工業辞典(日本食品工業学会編、昭和54年第1版発行)の用語解説の訂正」において、「ムチンは動物性の成分である」旨の訂正が行われました。[令和2年9月追記]

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