東京くらしねっと 2月号

東京くらしねっと 2月号

引っ越しをキャンセルした時の解約手数料 標準引越運送約款の規定以上を払う必要があるの?

質問 仕事の都合で転居することになり、インターネットで引っ越し一括見積りを依頼し、一番先に電話をかけてきた業者に引っ越しを頼みました。しかし、その後転居の必要がなくなったため、引っ越し予定日の前日に、電話でキャンセルを伝えたところ、料金28,000円の50%に当たる14,000円と、既に届いているダンボールの返送料を請求されました。業者から受け取った書面には、「当社規定」として、上記の解約手数料の記載があります。請求通り支払わなくてはいけないのでしょうか。

インターネットで引っ越し一括見積り イラスト

回答 近年、インターネットの普及に伴い、引っ越し業者を選ぶ際にも、「価格比較サイト」「一括見積サイト」などを利用する人が増えてきました。サイトに必要な情報を入力すると、複数の業者から連絡があり、その中で料金の安い業者に引っ越しを依頼する傾向がみられます。
 引っ越しについて、消費者と事業者の間のトラブルを防ぐためのルールとして、国土交通省告示の標準引越運送約款(以下「標準約款」という。)が定められています。消費者側の都合による解約・延期手数料について、標準約款では「引越前日の場合、見積書に記載した運賃の10%以内、当日の場合は20%以内」とされています。また、「附帯サービスに要した費用(見積書に記載したものに限る)を解約手数料とは別に収受します」とあります。

 事例の業者の見積書や条件書等には、標準約款の下に「当社規定」が付け加えられており「解約手数料は前日~前日15時まで:50%、前日15時~当日:100%」と記載されていました。センターから業者に対し「標準約款に反して、消費者に不利な規定となっている。標準約款どおりの解約手数料でよいはず」と伝えました。しかし、業者はあくまで「当社規定」の解約手数料を請求したため、監督官庁に標準約款違反であることを報告し、業界団体にも情報提供しました。相談者は標準約款の規定に従い、解約手数料10%とダンボールの返送料を支払い、その後業者からの請求はありません。
 料金の安さだけで業者を選ぶと、他にも、見積り料金以外の追加料金が発生する、引っ越しが時間通りに履行されない、荷物の破損等があっても対応されないなどのトラブルが発生することもあります。約款や見積書を十分に確認するなど、注意が必要です。
 トラブルになったときには、最寄りの消費生活センターにご相談ください。

引っ越しトラブル イラスト

過去の記事はこちらから

項目別バックナンバー

このページの上に戻る

東京都消費生活総合センター