トップページ > 商品安全 > 危害・危険情報 > 平成25(2013)年度 > 「柔軟剤」 自分にはいい香り⇒隣りでは気分が悪くなる人も?! ~「柔軟剤のにおい」の苦情・相談が増えてます~
更新日:2013年10月10日
事例1 マンションの隣人が使う柔軟剤のにおいで気分が悪くなる。
事例2 隣人が使用している柔軟剤。窓を開けるとにおいが充満して息苦しくなる。
柔軟剤のにおいについて、都内の消費生活相談窓口に寄せられた苦情等の件数の推移は上図のとおりです。
事例のように、隣家で干している洗濯物に関する案件を中心とした相談は、近年コンスタントに寄せられていますが、平成25年度には急増し、9月末の時点で10件に達しています。においの強い海外柔軟剤のブームをきっかけに、国産品でも様々な種類や強さのにおいの柔軟剤が発売されるようになり、消費者もにおいをつけるために柔軟剤を使用するようになったことが大きいと思われます。
このような相談の増加を受け、東京都では日本石鹸洗剤工業会に柔軟剤の使用や洗濯法についてヒヤリングを行い、アドバイスをいただきました 。
2010年の洗濯実態調査※では、柔軟剤を目安の2倍以上使用している人もいました。商品に表示された量は、メーカーがその製品に最適としたものです。適正量を守りましょう。
● 本来の目的である洗濯物の柔軟性については、表示の分量で十分な効果が得られます。過剰に使用しても柔らかさは変わらないばかりか、吸水性が悪くなることがあります。
● 何度洗濯をしても消えない衣類等に染み付いた嫌なにおいは、皮脂や汗等の汚れを栄養として雑菌が繁殖したものです。柔軟剤にも抗菌・抗臭効果機能を持つ製品がありますが、においを根本から取り除くには、酸素系漂白剤でつけ置きしてからの洗濯等が効果的です。
● 洗濯物を干すときには重ねず風通しを良くする、洗ったら放置しない等、雑菌の繁殖を抑制することも嫌なにおいを防ぐポイントです。
※「2010年 洗濯実態調査」日本石鹸洗剤工業会: 学会誌「繊維製品消費科学」2011年12月号掲載
柔軟剤の使用については、洗濯物を柔らかく仕上げる本来の目的の他に、手軽に衣類ににおいをつけることを目的にしている人も多いと思われます。しかし、消費生活相談の事例に見られるように、柔軟剤等の日用品の芳香が苦手な人もいます。衣服や洗濯物につけられたにおいは、自分が思っている以上に他人にはにおっていることもあり、中には具合が悪くなる人もいることを自覚して、節度のある柔軟剤の使用を心がけましょう。
【関連情報】
「柔軟仕上げ剤の香りに関して」 日本石鹸洗剤工業会
「柔軟仕上げ剤のにおいに関する情報提供」 独立行政法人 国民生活センター
お問い合わせ先
東京都生活文化スポーツ局消費生活部生活安全課商品安全担当
電話番号:03-5388-3082