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更新日:2016年3月22日

取組事例紹介【一般社団法人日本置き薬協会】

医薬品配置販売業従事者向け消費者教育
~業界全体でレベルアップを目指す~

取組内容

日本置き薬協会は、平成18年の旧薬事法改正の際、医薬品配置販売業者によって設立されました。当協会では会員の資質向上のための研修を主な事業として行っています。
医薬品配置販売業は、特定商取引法が規制対象としている訪問販売であり、規制の趣旨を十分に理解することや、法改正があった場合に、改正内容の確実な周知が必要であるため、従事者に対する定期的な教育が必要不可欠です。
平成21年3月、厚生労働省医薬食品局総務課長通知「薬事法の一部を改正する法律附則第12条に規定する既存配置販売業者の配置員の資質向上」に、一定水準の講習、研修などの標準的方法が示されました。その研修内容の一つである「医薬品販売業に従事する者として求められる理念、倫理、関連法規等」に関連して、東京都消費生活総合センターの出前講座を利用しています。 医薬品配置販売業を営む上での特定商取引法や消費者保護についての知識を身につけることができる内容となっています。
また、研修内容には上記の他、「医薬品に共通する特性と基本的な知識」等があり、これらのテーマについては、一般社団法人日本薬業研修センターに研修を依頼しています。

販売士講習風景 

取組実施のきっかけ・目標

「医薬品販売業に従事する者として求められる理念、倫理、関連法規等」の講習は、当初、司法書士に関連法規についての内容を中心にお願いしていましたが、3年目にどうしても都合がつかなくなり、東京都消費生活総合センターの出前講座を利用することになりました。その結果、講座のテーマも「訪問販売での配置薬とサプリメント販売の注意点」となり、特定商取引法などの法規に関する内容の他、消費生活センターの関連相談事例なども加わることになりました。配置薬に関する相談件数の推移、配置薬の相談内容の特徴、配置薬の販売を規制する法律、特定商取引法における訪問販売に対する規制など、消費者トラブルに関することから法規制に関することまで、従事者に必要な知識を広く学ぶことができるようになりました。

企画 ・実施に当たって苦労した点、工夫した点、反省点

本協会が実施する「置き薬医薬品販売士講習」を実施するに当たって苦労している点は、日々進化する医療状況、生活環境などに対応した内容を組み入れることです。機能性食品のことやサプリメントなどタイムリーなテーマについての講義も取り入れます。また、薬害についての意識を持っていただくために、薬害被害者の話を聞く機会を設けたり、副作用についての講義を依頼したりと、工夫を凝らしています。

取組実施後の成果、会員(従事者)の反応など

講座を実施するまでは、配置薬関連のクレームがあったとしても、噂話レベルでなんとなく伝わる程度で、実態については全く知りませんでした。その点、消費生活総合センターの出前講座では、配置薬関連の相談件数、その相談内容がどのようなものか、どのように対応されているのか等を知ることができます。このような研修は、販売士の資質向上のための重要な機会になっていると考えています。

講習教材

今後の展開 

当協会では、従来から会員向けに、医薬品配置販売業にとって必要である特定商取引法などの関係法令、関係した消費者相談の事例などの教育を行っており、今後も力を入れていきたいと考えています。 
昨年12月の「特定商取引法専門調査会による報告書」には、会員企業の法令順守(再勧誘の禁止の徹底等)に向けた取組や会員企業の苦情対応、苦情相談情報の共有について、行政機関と民間団体等間での情報共有・連携を積極的に進めることが必要であると記載されています。そのような状況下で、同業種の他の事業者団体にも消費者教育を取り入れるよう提案し、検討していただいている状況です。 
医薬品配置販売業界全体で、法令を順守し、安心してご利用いただけるサービスを提供できるよう、従事者が消費者教育を受けられる機会を今後も提供していきたいと考えています。

お問い合わせ先

東京都消費生活総合センター活動推進課高齢者見守り・連携担当

電話番号:03-6228-1331
ファックス番号:03-3268-1505