地球温暖化を防ぐために
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今月は、地球温暖化防止月間です。温暖化が進むと、地球は取り返しのつかない打撃を受けてしまいます。かけがえのない地球を守るため、私たち一人ひとりができることを考えてみませんか。
今年2月に「京都議定書」が発効しました。これは、地球温暖化を防ぐための世界の約束です。日本も、 地球温暖化の原因となるCO2(二酸化炭素)などの排出を、1990年当時に比べて6%減らすことを約束しています。
実際のところ、地球温暖化はどの程度深刻なのでしょうか? このまま放っておくと、どうなるのでしょうか?
温暖化によって、既に海面が上昇し始めているのはご存じでしょうか? 南太平洋にあるツバルという国は、海抜が1mくらいしかないので、将来水没してしまう危険があります。
これ以外にも、南極の棚氷が解け出したり、世界各地の氷河が解けて後退したりしています。また、マラリアなど熱帯性の伝染病が流行することも心配されています。
さらには、作物への影響による食糧不足なども、世界各地に深刻な影響を与えるでしょう。干ばつ・洪水、ハリケーンや台風の異常発生といった近年の異常気象も、温暖化の影響が強く疑われています。
図1の左の図は、現在の関東地方の夏の気温の様子です。午前5時(夏の晴れて風の弱い日)の気温分布ですが、ほとんどの地域で涼しい朝を迎えています。
![]() 図1 夏季の晴れて風の弱い日、午前5時における気温分布 現在の解析値(左)、2100年頃の予測値(右) (いずれも平成16年6月7日、気象庁報道発表資料より) |
右の図は、100年後の関東地方の気温予測(同時期、同条件の日、温室効果ガス排出が高水準で経過した場合の、地球温暖化と都市化の相乗効果を加味した予測)です。夏とはいえ、明け方5時で涼しくなる頃なのに、暑さが一向に解消していません。関東一帯で、明け方でも気温が25℃以下に下がらないと予測されています(気象庁報道発表資料による)。
それでも、日本に住んでいる私たちにとって、温暖化はそれほど深刻な事態に思えないかもしれません。むしろ今の季節だと、「冬が暖かくなって助かる」といった声も聞こえてきます。
![]() 図2 CO2の排出が止まっても影響は続く(IPCC第3次報告書より作成) |
図2を見てください。
温暖化の原因となるCO2の排出が止まっても、気温が安定したり、海面上昇が止まるには、非常に長い時間がかかるということを表しています。特に、氷が解けることによる海面上昇は、数千年も続くと予測されています。また、温暖化により暖流・寒流や、深層海流が影響を受けると、熱の伝播が妨げられて陸地の気温が変わるなど、各地の天候が激変する可能性があります。
さらには、これまでの温暖化により、シベリア西部の永久凍土の溶解が始まっているとの報告もあります。ここに含まれる何10億トンものメタンガス(温室効果はCO2の21倍とも言われる)が放出されてしまうと、温暖化が急激に加速し、元に戻せなくなる危険があります。
今は大したことがないように見えても、緊急に手を打たないと、取り返しのつかないことになってしまうのです。
このように深刻な地球温暖化は、私たち人間の活動が引き起こしたものです。産業革命以降、人間は石炭や石油をたくさん使ってきました。これによりCO2などの排出量がどんどん増えた結果、温暖化が起こってきたのです。
つまり、温暖化を止めるには、化石燃料をなるべく使わないライフスタイルに変えていく必要があります。そのためにはどうしたらいいでしょうか。
日本ではCO2の約8割が企業・公共部門から排出されているので、そちらの対策が最重要であることはもちろんです。しかし、家庭でも実はCO2を排出していて、その量は年々増え続けています。
家庭部門から排出されるCO2など温室効果ガスの最大の原因は電力で、世帯当たりで36.6%となっています(図3)。
■賢く節電しましょう
従って、各家庭で電力消費を減らすと、確実にCO2を削減できるのです。といっても、「冷暖房はやめて、ひたすら我慢」というのでは、長続きしません。「誰にでも簡単にできて、その割に効果が大きいこと」を大勢の人が行うと、大きな力になります。
また、節電というと、「明かりをマメに消すこと」がイメージに浮かびます。もちろん無駄な明かりを消すこともとても大切ですが、同時に、手間がかからず効率よく節電できる方法を実行すると、大きな効果があります。
■電気をたくさん使う機器は?
![]() 図3 世帯当たり温室効果ガス排出量 約5,500【kgCO2/世帯】(2002年) (地球温暖化対策推進本部資料より作成) |
![]() 図4 家庭における消費電力量 ((財)省エネルギーセンター 「省エネ性能カタログ 2005年 夏」より作成) |
まず、家庭では電力をどこに使っているのでしょうか? さらに細かく見てみましょう。
図4の円グラフを見てください。これは家庭における消費電力量の内訳を示したものです。エアコン、冷蔵庫、照明器具、テレビの4つで、家庭の電気の約67%を使っていることが分かります。
■買い替える時は省エネ家電に
この4種の電気製品を買い替える時に省エネタイプを選べば、手間をかけずに効率のよいCO2削減ができることになります。
実際、電気製品の省エネ性能は、最近急速に上がっています。また、製品ごとに省エネ性能に大きな差がある電気製品もあるので、買い替える時には、ぜひ、省エネかどうかに注目して選んでください。
■電球型蛍光灯
照明に電球を使っている家庭では、「電球型蛍光灯」に取り替えると、消費電力がずっと少なくなります。従来の白熱灯電球に比べて、消費電力が約5分の1というものも出ています。寿命も約5〜6倍です。商品自体の値段は高いのですが、結局は経済的です。もちろん地球温暖化防止にも役立ちます。
最近では電球色とほとんど変わらない色のものもあるので、「蛍光灯の明かりは苦手」という人も、店頭などで実際の色をぜひ見てみてください。
■待機電力
![]() 写真1 スイッチ付きタップ スイッチを切ることでプラグを 抜いたのと同じ効果が得られる |
待機電力を減らすことも重要です。家庭での待機電力は、平均すると消費電力の約10%を占めています。特にパソコン、ビデオなど、IT関連やオーディオ機器は待機電力が大きくなっています。待機電力は無駄に流れている電気なので、ぜひカットしてください。
まずエアコンのプラグは、長期間使わない時は抜きましょう。
テレビなどは、リモコンで消さずに、主電源を切ります。プラグを抜いても待機電力をゼロにできますが、頻繁にプラグを抜き差しするのは面倒な上、危険な場合もあるので、市販のスイッチ付きタップを使うことをお勧めします。片手でスイッチが切れるので、簡単に待機電力をカットできます。差込口の数も1個から数個までいろいろあり、さまざまな種類の商品が出回っているので、使いやすいものを選んでください。
東京の場合、地球温暖化に加え、大都市特有のヒートアイランド現象も、気温上昇の大きな原因となっています。ヒートアイランド現象は、緑地や水辺といった都市を「冷やす」機能を持った場所が減る一方で、アスファルト舗装やコンクリートの建物、エアコンや車からの排熱など、都市を「熱くする」ものが増えていることにより起こります。
対策としては、風の通り道を確保したり、緑地を増やすなど、都市計画が最重要ですが、屋上緑化や建物の断熱性能アップによりエアコンの使用を減らすといった、住民が取り組めるものもあります。これらは地球温暖化防止策にもなるので、大変有意義な取り組みです。
1.暖房器具は室温20℃を目安に温度設定を。
2.電気カーペットや電気こたつは温度調節をこまめに。
3.使わない部屋の照明や暖房は切る。
4.お風呂はお湯の冷めないうちに入る。
5.温水洗浄便座は温度設定をこまめに調節し、使わない時はふたを閉める。
6.厚手のカーテンで、部屋の温度を逃がさない。
7.暖かい服を着て、体温を逃がさない。
((財)省エネルギーセンターのホームページなどを参考に編集部が作成)
地球温暖化防止・省エネ東京連絡会では、「省エネ家電で温暖化防止!」セミナーを、無料で都内各地に出張して開いています。クイズや体験を取り入れた参加型のセミナーです。開催ご希望の方は、ぜひお知らせください。詳細は事務局まで。
期間/1月末まで。2月以降はお問い合わせください。
場所/都内の会場をご用意ください。(会場費負担の制度あり)
講師/省エネ伝道師(環境問題に関心のある学生さんなどで、当連絡会の研修を受けた方)
内容/地球温暖化問題、家庭でできる温暖化対策
問い合わせ先:地球温暖化防止・省エネ東京連絡会事務局
(特定非営利活動法人グリーンコンシューマー東京ネット内)
TEL.03(3265)9191(水・土・日を除く10時〜4時)